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「開幕戦はぎこちなかったが…」コロナ禍で生まれた猶予、石丸新体制の山形に新スタイルが浸透

カテゴリ:Jリーグ

嶋 守生

2020年06月28日

開幕戦から進化したビルドアップ

栃木戦に勝ち、今季初勝利を飾った山形。新スタイルも徐々に浸透しているのが窺える。写真:田中研治

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[J2リーグ2節]山形1-0栃木/6月27日/NDソフトスタジアム山形

「開幕戦の頃はちょっとぎこちなかったが、だいぶチームでスムーズに持てるようになっていて、攻撃にかかるスピード感は練習試合を重ねるごとに高まっている」

 リーグ再開試合の栃木戦を前にした石丸清隆監督の言葉だ。
 
 今年の山形は、石丸新監督が就任したことで、昨年までの守備重視のサッカーから「ボール持ちながら主導権を握り相手を動かして攻める」というポゼッションスタイルへの転換を図っている。

 その中でもキャンプから特に力を注いでいたのは、昨年までチームが苦手としていたビルドアップだ。
練習試合などで何度も失敗を重ねながらトライを続けていたが、2月23日のリーグ開幕磐田戦でも緊張感や長いキャンプの疲労が重なり、自陣でタッチミスやパスミスを頻発させていた。

 守備重視から攻撃重視への大転換でもあり、ひとつの形になるまで時間がかかるのは当然のこと。開幕戦後もまだ先は長いと感じさせられていた。

しかし、今回のコロナ禍によってリーグが中断したことで、山形は練習を休止するまでの3月と全体練習再開後リーグ戦再開までの6月の2か月間をかけて、新スタイルの構築に取り組むことができた。

 リーグの長期中断という前代未聞の出来事において生まれた猶予。何事もなければ一番良かったのだろうが、この期間を不幸中の幸いとポジティブに捉えられている。

 そして迎えた再開試合栃木戦。ストーミング戦術を狙ってロングボールを入れてくる栃木に対して、山形はその裏を狙う長いボールを交えて相手を押し下げながらボールを握ると、シャドーの渡邊凌磨や山岸祐也がギャップに顔を出しながらパスを受けて、ボール保持率を高めていく。

 押し込んだ相手に攻め急ぐ回数も減り、距離感を保って何度か組み立て直しながら攻めると、18分に相手のクリアボールを渡邊凌磨が豪快なハーフボレーで叩き込んで先制。これが決勝点となって石丸体制初勝利を飾った。
 
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