【岩本輝雄の英雄列伝|小野伸二】完璧なトラップは必見! ただ初対戦で強く印象に残っているのは…

カテゴリ:連載・コラム

岩本輝雄

2020年05月27日

メッシやモドリッチに共通する技術やセンスを兼備

40歳を迎えても非凡なテクニックは健在。これからもサッカーの楽しさや面白さを伝えてほしい。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 このコラムではこれまで引退した選手を取り上げてきたけど、今回はあえて現役の小野伸二について語ってみたい。

 そこまで対戦経験があるわけではないけど、小野についてまず思い出されるのは、僕の京都時代の98年に、世代別の代表チームと練習試合をした時のこと。当時の小野と対峙して、「ガタイがいいなぁ」と思った。高卒ルーキーの18歳にしては背中が広いというか、とにかくまずその身体の頑丈さが強く印象に残っている。

 今でこそスラっとしているけど、あの頃は「デカい」というイメージだった。基本的な身体の強さがあるんだろうね。だから後に欧州でも当たり負けしないで、活躍できたと思う。

 もっとも、欧州の舞台だけでなく、日本代表としてもハイパフォーマンスを見せられていたのは、その非凡な技術にあるのは周知のとおり。言うなれば、日本のロナウジーニョかな。プロの世界でもサッカーを楽しみながらプレーできる稀有な存在だと思う。

 とりわけトラップの技術が素晴らしい。浮いているボールでも、速いボールでも、相手にプレッシャーをかけられていても、正確にピタッと収められるし、次のプレーにすぐ移れるようにボールを置ける。

 一般的な選手だと、トラップの時、次の展開を見据えて選択肢が2つぐらいだと思うけど、小野の場合は4つぐらいあるんじゃないかな。トラップが完璧だから、常にヘッドアップされていて、視野も広がる。だから、密集地帯でも取られないし、テンポ良くパスを捌ける。
 
 キックに関しては、ある程度、練習で向上させることはできる。もちろんトラップもそうだけど、でもこの技術に関しては、天性の部分が占める割合も少なくない。センスがあるか、ないか。メッシやモドリッチを見ていてもそう感じるんだけど、小野は世界で一流と呼ばれている選手たちに共通する技術やセンスを、同じレベルで備えていると思う。

 40歳という年齢だけど、技術やセンスは簡単に落ちないからね。怪我さえなければ、小野自身が「もういいかな」と思わない限り、まだまだ現役を続けられるはず。彼にしかできないプレーで、再開後のJリーグを盛り上げてほしいし、サッカーの楽しさや面白さを、これからも伝えてほしい。

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