右サイドは明らかに弱体化…いなくなって分かる本田の重要性。
かわいそうな、ケイスケ……。
まさに、“かわいそう”という表現がぴったりだ。なぜなら、オーストラリアからミラノに戻った本田圭佑を待ち受けているのは、あまりに厳しい現実だからだ。
本田がアジアカップでゴールを決めて(ゴールポストに阻まれるシュートがやや多過ぎる気もするが……)日本代表を引っ張っている間に、ミランは完璧にスランプに陥ってしまった。
背番号10がいない間のミランに何が起こったのか、今回はそれを説明しよう。簡単に言うなら、ミランは崩壊してしまった。日を追うごとに、時間を追うごとに、それは顕著になってきている。
その原因は――やはり本田だ。全てが本田不在のせいではないだろうが、やはりその影響は大きいというのが、多くの者の意見だ。本田は確かにバロンドール級のスタープレーヤーではない。しかし頼りになる存在であり、チームにバランスを与える存在であった。
本田がいなくなった今、そのことがよく分かる。本田がいた時には、驚くほどひどい試合というものはあり得なかったが、いなくなった途端、悪い意味でのサプライズが立て続けに起こった。
繰り返すが、ミランの不調が本田の不在だけで全て説明できるわけではない。しかし少なくとも、右サイドのパフォーマンスは本田がいないことで確実にパワーダウンしている。
――昔々、ミランの右サイドには「アバーテ-本田」のコンビがいた。ふたりは言葉を交わさずとも互いを理解でき、目をつぶっていてもパスを出し合い、シンクロした動きをすることができた。――
しかし間もなくして、まずイグナツィオ・アバーテが怪我で欠場してしまう。やっと復帰してくると、今度は本田がいなくなっていた。そして本田がオーストラリアに飛んで以来、ミランの右サイドの顔ぶれは毎回異なっている。
サッスオーロ戦ではアデル・ラミとジャコモ・ボナベントゥーラ、トリノ戦ではマッティア・デ・シリオとエムバイ・ニアング、そしてアタランタ戦ではアバーテとアレッシオ・チェルチ……。その結果もたらされたのは、不安定と混乱だった。
チェルチなどは移籍してまだ間もないのに、もうアバーテと諍いを起こしている。アタランタ戦の前半、あまりにも下がりすぎていると、ピッチ上でアバーテに向かって怒鳴ったのだ。しかし、これはほんの一例である。同じような“破綻”は、ピッチのあちこちで起こっているのだ。
シルビオ・ベルルスコーニ・オーナーは、今のミランの惨状を「受け入れられない」とし、「自分たちの5分の1しか給料をもらっていない選手たちに負けるとは」と、自チームに対して憤慨している。
これほどひどい新年の幕開けとなったのは、3試合で1分け2敗に終わった1978年以来のことであり、フィリッポ・インザーギ監督は就任以来、本格的な危機状態に陥ってしまっている。
今一番の問題は、なぜこれほど急激にトーンダウンしてまったのか、その理由をインザーギ監督自身が説明できないということだ。チーム首脳陣から寄せられていた厚い信頼は今、恐ろしいスピードで崩れつつある。そしてミランは迷走する一方だ。
まさに、“かわいそう”という表現がぴったりだ。なぜなら、オーストラリアからミラノに戻った本田圭佑を待ち受けているのは、あまりに厳しい現実だからだ。
本田がアジアカップでゴールを決めて(ゴールポストに阻まれるシュートがやや多過ぎる気もするが……)日本代表を引っ張っている間に、ミランは完璧にスランプに陥ってしまった。
背番号10がいない間のミランに何が起こったのか、今回はそれを説明しよう。簡単に言うなら、ミランは崩壊してしまった。日を追うごとに、時間を追うごとに、それは顕著になってきている。
その原因は――やはり本田だ。全てが本田不在のせいではないだろうが、やはりその影響は大きいというのが、多くの者の意見だ。本田は確かにバロンドール級のスタープレーヤーではない。しかし頼りになる存在であり、チームにバランスを与える存在であった。
本田がいなくなった今、そのことがよく分かる。本田がいた時には、驚くほどひどい試合というものはあり得なかったが、いなくなった途端、悪い意味でのサプライズが立て続けに起こった。
繰り返すが、ミランの不調が本田の不在だけで全て説明できるわけではない。しかし少なくとも、右サイドのパフォーマンスは本田がいないことで確実にパワーダウンしている。
――昔々、ミランの右サイドには「アバーテ-本田」のコンビがいた。ふたりは言葉を交わさずとも互いを理解でき、目をつぶっていてもパスを出し合い、シンクロした動きをすることができた。――
しかし間もなくして、まずイグナツィオ・アバーテが怪我で欠場してしまう。やっと復帰してくると、今度は本田がいなくなっていた。そして本田がオーストラリアに飛んで以来、ミランの右サイドの顔ぶれは毎回異なっている。
サッスオーロ戦ではアデル・ラミとジャコモ・ボナベントゥーラ、トリノ戦ではマッティア・デ・シリオとエムバイ・ニアング、そしてアタランタ戦ではアバーテとアレッシオ・チェルチ……。その結果もたらされたのは、不安定と混乱だった。
チェルチなどは移籍してまだ間もないのに、もうアバーテと諍いを起こしている。アタランタ戦の前半、あまりにも下がりすぎていると、ピッチ上でアバーテに向かって怒鳴ったのだ。しかし、これはほんの一例である。同じような“破綻”は、ピッチのあちこちで起こっているのだ。
シルビオ・ベルルスコーニ・オーナーは、今のミランの惨状を「受け入れられない」とし、「自分たちの5分の1しか給料をもらっていない選手たちに負けるとは」と、自チームに対して憤慨している。
これほどひどい新年の幕開けとなったのは、3試合で1分け2敗に終わった1978年以来のことであり、フィリッポ・インザーギ監督は就任以来、本格的な危機状態に陥ってしまっている。
今一番の問題は、なぜこれほど急激にトーンダウンしてまったのか、その理由をインザーギ監督自身が説明できないということだ。チーム首脳陣から寄せられていた厚い信頼は今、恐ろしいスピードで崩れつつある。そしてミランは迷走する一方だ。