• トップ
  • ニュース一覧
  • 「やっと、光が見えてきた」苦しみ続けたハノーファーの“背番号10”原口元気が、息を吹き返したきっかけとは?【現地発】

「やっと、光が見えてきた」苦しみ続けたハノーファーの“背番号10”原口元気が、息を吹き返したきっかけとは?【現地発】

カテゴリ:海外日本人

中野吉之伴

2020年03月22日

W杯後の移籍で、2部落ちを経験

ニュルンベルク戦の原口。背番号10を背負った日本人プレーヤーに対する声は、今は期待に満ちている。 (C) Getty Images

画像を見る

 昨シーズンにヘルタ・ベルリンからハノーファーに完全移籍した原口元気は、今と全く別のイメージを描いていたはずだ。背番号10にふさわしい活躍をして、チームを上位に導き、さらにステップアップしていく。ところが、チームはスタートから不振が続き、原口自身もリーグ戦ノーゴールに終わった。

 最終的には2部へ降格となり、原口への風当たりは強かった。移籍金450万ユーロ(約5億6250万円)に見合う活躍をしたのか。ファンやメディアからの期待が高かった分、批判も強くなったのは仕方のないことかもしれない。

 今季も序盤は散々だった。ミルコ・スロムカ監督とかみ合わず、衝突するシーンがしばしばみられていた。トレーニング中にプレーを止めて修正しようとするスロムカに対して、原口も真っ向から自分の意見をぶつける。

 スロムカ監督は、「私はとにかくハイスピードでのプレーを求め、そのために多くのダッシュをするところに価値を見出している」と常に強調し、納得いかない部分は、とにかく指摘し続ける。トレーニングのミニゲームでは「ゲンキ、守備だ、守備だ!何をしてる?」と檄を飛ばすことも少なくなかったという。

 監督は、決して原口のポテンシャルを疑っていたわけではない。「トレーニング中のプレーを見たら、ハラグチの才能のすばらしさを見て取れるはずだ」と地元メディアに語っていたほどだ。その一方で「それなのになぜどの試合でもプレーして、どの試合でもゴールを決めないのか、全く持って不思議だ」ともらすこともあった。言わんとすることはわかる。だが、そのアプローチにズレがあったのかもしれない。

 ある試合で、スロムカ監督は、原口を左MFでスタメン起用し、後半は右MFに変更したことがあった。ベンチサイドでプレーさせることで、指示を届けやすいからという理由だったという。

 そういえば、原口に対して同じことをヘルタ・ベルリン所属時にパル・ダルダイ監督も行なっていた。だが、それはブンデスリーガにきたばかりの選手に対してだからこそ、意味があるものだった。主力のひとりとしてチームにいるはずなのに、まるで新人のように扱われて、果たして信頼を肌で感じることができるだろうか?

 会長のマルティン・キントは「ゲンキは素晴らしい選手だ。だが信頼が必要だ。最初のゴールを決めたらそれが自信となり、押し上げてくれるはずだ」と話していたことがあったが、まさにその信頼を届けることができなかったのではないだろうか。

 
【関連記事】
ドイツの最前線で戦い続ける36歳。長谷部誠が目指す選手像「フュールングシュピーラー」とは?【現地発】
「こんなにすぐイタリアに慣れた選手は見たことがない」中国に移籍した元ボローニャ主将が冨安健洋を大絶賛!
「メッシとロナウドはどちらが上?」「マドリーで一番すごいのは?」久保建英は“相棒”からの問いになんと答えた?
「いつも笑ってるね」「ゴール決めてたっけ?」ポルト公式が投稿した中島翔哉の初ゴール動画&スマイルショットにファン反響!
「おめでとう」「身体に気をつけて」31歳を迎えた香川真司、感謝のメッセージ動画を投稿!各国ファンからの反響止まず

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ