校名変更後の初勝利!松本国際が選手権で示した”やり続ける力”

カテゴリ:高校・ユース・その他

渡邊裕樹(サッカーダイジェストWeb編集部)

2020年01月01日

ハーフタイムには「ちょっと元気のないような表情だった…」

「県予選から通して初のアシストです」と語るDF瀧沢大輔(3年)。写真:徳原隆元

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 12月31日、第98回全日本高校サッカー選手権大会の1回戦が各地で開催された。フクダ電子アリーナで行なわれた松本国際対和歌山工の一戦は、1-0で松本国際が勝利を収めた。

 前半からペースを握り攻め続けたが、和歌山工の堅守を崩し切れなかった松本国際。0-0で迎えたハーフタイムにベンチに戻ってきた選手たちには疲労の様子が見えていたという。

「ちょっと元気のないような表情だった。少し暗いというか…」と語ったのは松本国際の勝沢勝監督。

「前半あれだけテンポ良くボールを回せていたので、なんで点取れないんだとか、隙があるぞとか言うと、彼ら自身がマイナスの影響を感じるのかなと思って、”やれるからやり続けろ”と言いました。前半から左サイドは崩せていましたし、そのまま続けていければ結果として一瞬のチャンスはあるはずだと。今のままで問題ないんじゃない、そう励ましというかモチベーションを上げるようにしました」

 後半はそんな監督の読み通りの展開となった。なかなか得点が奪えない中、後半18分にゴールをこじ開けたのは左サイドの突破からだった。DF瀧沢大輔(3年)が供給したグラウンダーのクロスに、走り込んだ小林丈太郎(3年)が左足で蹴り込んだ先制点が決勝点となった。

 DF瀧沢は「ハーフタイムに監督からニアでつぶれる選手がいないと言われていたので、ニアに走り込んできている青いユニホームがチラッと見えたので、思い切って上げました」と語れば、FW小林は、「左サイドで崩せたのは練習の成果。狙い通りだった。決められて良かった」と語る。

 創造学園から校名を変更後、出場していた今夏のインターハイでは初戦敗退。初出場となる選手権で”松本国際”として嬉しい全国初勝利となった。

「インターハイに負けた翌日、(次戦の対戦相手)四日市中央工と練習試合を行ないました。前線からのプレスを受けて、常連校はこういうモノなんだと学んだところから今回の選手権が始まりました。結果は覚えていないけど、0-2か0-3で負けていたと思います。とにかく迫力が凄かった。そこからスタートしてきたので、沖縄のリベンジというか、そういう機会が得られて有難いです」(勝沢監督)

「自分たちを信じてやり続けるだけ。そういうメンタリティが大切だと思う」(勝沢監督)という松本国際は、同日勝ち上がった四日市中央工が待つ2回戦へと駒を進めた。

取材・文●渡邊裕樹(サッカーダイジェストWeb編集部)

【選手権PHOTO】松本国際 1-0 和歌山工|小林のゴールで松本国際が2回戦進出
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