「危機感しかない」「球際で負けすぎ…」完敗のコロンビア戦後に堂安律が漏らした不安

カテゴリ:日本代表

羽澄凜太郎(サッカーダイジェストWeb)

2019年11月17日

連携面での課題を露呈

立ち上がりから積極的にボールを受け、起点になろうと奔走した堂安だったが、決定的な仕事はこなせなかった。 写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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[キリンチャレンジカップ]U-22日本代表0-2U-22コロンビア代表/11月17日/エディオンスタジアム広島

 来夏に開催される東京オリンピックに向けた貴重な強化の場で、露呈したのは、やはりと言うべきか、連携面の問題だった。

 A代表から呼び寄せた堂安律と久保建英を含めた計8人の海外組と国内組の融合を図ったが、ピッチ上ではパスミスが散見した。攻撃面ではほとんど決定機の創出に至らず、守備でも47分の失点シーンは、敵陣でのボールロストを起点としたカウンターへの対応が後手に回っている間に突かれたものだった。

 オリンピックを想定した本格的なチーム構成での試合は、実質初めてであり、相手は南米予選を約2か月後に控えた強豪コロンビアというだけあって、多少なりとも情状酌量の余地はあるが、その内容は不安を募らせた。

 実際、ピッチ上の選手たちも危機感を口にする。この試合のキーマンの一人に挙げられていた堂安は、「ビッグチャンスらしいビッグチャンスもなかった」と語ったうえで、次のように振り返った。

「正直、システムが5バックの時は、上手くいく雰囲気もあんまりなくて、自分でもどうしようと考えてしまった。ハーフタイムにコミュニケーションは取りましたけど……。(後ろが)重く感じた。それで僕のところにボールが入った時には、タケ(久保建英)とアヤセ(上田綺世)しかいなかった。コロンビアは強いのでちょっとでも隙を見せれば、ファウルで逃げられるシーンが多かった。そこに対しては、ポジティブな要素は少なかったですね」

 さらに「いっぱいトライはしましたけど、上手くいかなった」と漏らした堂安は、現時点でのチームの課題を指摘した。

「一番は戦術面以外のところ。球際で負けすぎてる。誰かがやってくれるだろうとかっていう風に見えたし、自分もまだまだ身体を張れていなかった。90分を通してそれをしないとダメ。そうじゃないともっとやられると思う」

 最後に「こういう内容になってしまったのは、危機感しかない。もっと考えてやらないとダメだと感じましたね」と語った堂安。その表情は、終始、険しいものだった。

取材・文●羽澄凜太郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

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