【FC東京】凄まじい成長曲線。渡辺剛の“有言実行”に注目せよ

カテゴリ:Jリーグ

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2019年11月03日

大分戦ではヘッドで貴重な追加点

大分戦後に喜びの表情を見せた渡辺。追加点となったヘディングシュートは素晴らしかった。写真:Jリーグフォト

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「1年目から怯むことなく、CBのレギュラーポジションを取りたい。ガツガツやっていければ自分の成長につながると思う。若手ならではのガムシャラさを出していきたい」

 2019年1月12日の新体制発表会でそう話していた大卒ルーキーの渡辺剛は、その言葉どおり“怯むことなく”と突き進み、今やレギュラーCBとして活躍している。

 プロデビュー戦となった3月6日のルヴァンカップ・柏戦でいきなり得意のヘッドからゴールを決めると、リーグ戦で初先発した9節の松本戦でも質の高いパフォーマンスを披露。森重とチャン・ヒョンスの壁はなかなか高くベンチからピッチを見つめる時期もあったが、“ガツガツ”と練習に励んだ結果、夏場以降はチャン・ヒョンスの移籍もあり不動のCBとして存在感を示している。

 10月にはブラジル遠征に臨むU-22日本代表のメンバーに選ばれ、そのブラジル戦ではミスがありながらもフル出場。代表選手としての一歩も刻んだ。
 凄まじい成長曲線でサクセスストーリーを築こうとしている渡辺が、アウェーの大分戦でも躍動。7分に三田のCKを豪快なヘッドで叩きつけてゴールを奪うと、その後は身体を張った守備で2-0の完封勝利に貢献した。ここまでの道のりを、渡辺本人は次のように話す。

「自分の思い描いたプランと違って、ここまで順調に来れるとは思っていませんでした。FC東京でもこうしてスタメンで出られるとは考えていませんでしたが、大事なのはここで満足しないということですね。まだ(自分が)オリンピックに出られるかも決まったわけではないので、優勝も決まったわけではないので、一戦一戦頑張ります」

 そういえば、渡辺は新体制発表会の時にこんなことも言っていた。

「自分の中でオリンピックのメンバーに入りたい。その先に日本代表がある。ワクワクしています」

 五輪代表という目標が現実味を帯びつつある今、フル代表選出も決して夢ではなくなっている。ここまで“有言実行”してきている渡辺なら、きっとやってくれるはずだ。

取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
 
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