【移籍市場超速報】デル・ピエロがシドニーFC退団へ。日本行きも?

カテゴリ:ワールド

ジャンルカ・ディ・マルツィオ

2014年03月17日

ストロートマンが故障離脱のローマ、サンドロに照準。

今年6月に満了するシドニーFCとの契約を更新しない意向を固めたデル・ピエロ。39歳のベテランは日本を現役最後の地に選ぶのか。 (C) Getty Images

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【デル・ピエロ】シドニーFCとは契約更新せず。未来は米国か日本か

 アレッサンドロ・デル・ピエロはシドニーFCとの契約を更新しないことを決めた。しかし今後についてはまだ検討中で、現役続行か引退かも決めていない模様。いまのところ続行の可能性が高いが、舞台はいずれにしてもイタリア国外。もっとも有力なのはアメリカと日本で、すでにコンタクトが始まっているようだ。

【ローマ】サンドロの獲得を優先事項に

 ケビン・ストロートマンの故障離脱で、ローマの補強計画の優先順位に変化が起こっている。サバティーニSDは、ラジャ・ナインゴランの獲得で質・量ともに充実した中盤には、将来性のある若手の獲得が重要だと考えていた。後述するサリフ・ウチャンはその第一候補。しかし、ストローマンの復帰が来シーズン、しかもミラレム・ピャニッチの去就がはっきりしないとなると、即戦力のレギュラークラスを獲得しておきたいところ。事実、サバティーニは、サリフの獲得交渉を一旦棚上げして、トッテナムのブラジル代表MF、サンドロへのアプローチに力を注いでいる。以前から獲得リストに挙げていたが、トッテナムからの最初の回答は、放出する予定はないという冷淡なものだった。とはいえ交渉は始まったばかり。今後の動向に注目しよう。

 前述したサリフは、フェネルバフチェでプレーする94年生まれの新鋭で、トルコのU-15からU-21まで各年代の代表でプレーしたエリート。188センチという恵まれた体格に運動量とテクニックを兼備している。すでに2週間前、サバティーニSDがイスタンブールに飛んでクラブと話し合いを持ったが、その後ストロートマンの怪我というアクシデントがあって、動きが止まっていた。サリフにはベンフィカやマンチェスターの両クラブも興味を持っていると伝えられており、競合に勝つためには先手を打つことが重要だ。

【ミラン】セードルフは安泰だが、バロテッリは…

 チームはまだ彼の哲学とレッスンを完全に受け入れ消化したとは言えず、結果も芳しいものではない。にもかかわらず、ミラネッロで練習の指揮を執るクラレンス・セードルフは泰然自若としており、その立場はまったく揺らいでいない。それは契約があと2年残っているからというだけでなく、彼を監督に選んだのが他でもないオーナーのシルビオ・ベルルスコーニだからだ。ベルルスコーニは、アトレティコ・マドリーに1-4の完敗を喫した後も、信頼に変わりはないとセードルフに電話ではっきり伝えている。

 立場が揺らいでいるのは、むしろ選手、テクニカルスタッフ、ドクターといった、ミラネッロを仕事場とする他の面々の方だ。どの選手を獲得し、誰を手放すのか、スタッフの誰が残り誰が去ることになるのかを決めるのは彼、セードルフだ。最初に警告を受けたのはマリオ・バロテッリ。公には軽い故障による別メニューのトレーニングになっているが、事実上はアトレティコ戦での振る舞いに対する懲罰だと、チームの内部では受け止められている。セードルフは、チームをさらに強く掌握するために、バロテッリを一種のスケープゴートに使ったというわけだ。日曜日の試合はパッツィーニの先発も予定されている。

【ナポリ】ゲンクのCBカリドゥ・クリバリに興味

 ナポリもすでに今夏のメルカート(移籍マーケット)に向けて動き出している。ビゴンSDのリストに赤丸付きで記されているのが、ベルギーのゲンクでプレーする91年生まれのCBカリドウ・クリバリーの名前。身長2メートル近いこの大型CBは、メス(フランス)のアカデミーで育ったセネガル系フランス人で、フランスU-20代表の経験もある。強靭なフィジカルが最大の武器だ。

【インテル】アウジリオSD「イトゥルベ獲得は競合が激しい」

 インテルのピエロ・アウジリオSDは、ヴェローナ戦の試合前、『Sky Sport』のインタビューに対して次のようにコメントしている。
「パラシオとの契約を更新できたことを嬉しく思っている。グアリンとも交渉中だが合意できるという見通しを持っている。イトゥルベ? 多くのクラブが興味を持っている。パフォーマンスは素晴らしいし、メガクラブでも通用する器だ。資金力のある国外のクラブの方が、彼を説得できる金額を提示できる可能性は高いだろう。インテルが出せる数字は決まっているし、私はリアリストだ。期待を持たせてそれを裏切るようなことはしたくない。獲得の可能性はない」

 一方、ワルテル・マッザーリ監督は、ヴェローナ戦後のインタビューで自身の未来について尋ねられて、次のように答えている。
「来シーズンは間違いなくインテルに残る。契約がそうなっている。ファッソーネGDが私との契約延長についてコメントしたのに関して、私は単に、6月になればその時間があると言っただけだ。いま私の頭は、シーズンの残り試合を全部勝つそれだけで一杯だ。良い終盤戦を送れば来シーズンのスタートにも弾みがつくだろう」

【ゼニト】ヴィラス・ボアスと監督就任で合意

 ゼニトの新監督はアンドレ・ヴィラス・ボアス。両者は3月16日にバレンシアで会談を持ち、先日解任されたルチアーノ・スパレッティ監督の後任に就くことで合意に達した。公式発表は、チャンピオンズ・リーグのボルシア・ドルトムント戦(3月19日)が終わってからになる見通しだが、就任そのものは確実だと言い切れる。

【翻訳:片野道郎】
【翻訳者からのごあいさつ】
 イタリアのスポーツ専門局『SkySport』を舞台に活躍するジャンルカ・ディ・マルツィオは、移籍専門記者という新たなジャンルを独力で切り開いた草分けにして、他をまったく寄せ付けないトップランナーです。

 イタリア国内ではすでに数年前から超メジャーな存在でしたが、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラ監督のバイエルン入りという大スクープをものにして、一躍ヨーロッパ中でその名を知られるようになりました。その後も、ウィリアン(当時シャフタール・ドネツク)がトッテナムからチェルシーに寝返った顛末など、イタリアにいながらワールドワイドな移籍情報をいくつもスクープしています。

 セリエAから下部リーグまで各クラブの会長やスポーツディレクターはもちろん、代理人からスカウトまで膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち(iPhoneのアドレス帳には3000人以上のコンタクトが入っています)、他の記者には絶対入手できないディープな情報をキャッチ。素晴らしいのは、しっかり裏が取れるまでは決して情報を出さないところです。

 ご存じの通り、世界中を飛び交っている移籍関連ニュースの大半は、誰かの願望や思惑に基づくただの噂でありそれ以上ではありませんが、ディ・マルツィオが発信するニュースは、すべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではありません。移籍ネタに関しては、どんなにありそうな話でもディ・マルツィオが書くまでは嘘か本当かわからない、どんなにあり得ない話でもディ・マルツィオが書いたら本当、というのが、もはやこの業界の常識になっているくらいです。

 ツイッターのフォロワーは全世界で約30万人。日本では13年7月から『ワールドサッカーダイジェスト』誌に連載コラムを寄稿しています。先月、この連載を休載した時には、日本のフォロワーからいくつも問い合わせのリプライが飛んで来たほどの人気です。

 そんなディ・マルツィオのオフィシャルサイト『gianlucadimarzio.com』から、移籍関連を中心とする最新ニュースを毎日厳選してお伝えするのがこのコーナー。サプライズはあっても「ガセ」はありませんから、安心してお読みください。(片野道郎)
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