【森重真人の回答】“盟友”太田のクロスを敵として受けた感想は?

カテゴリ:Jリーグ

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2019年08月31日

試合後には元チームメイトとユニホーム交換

名古屋戦で勝利に貢献した森重。首にかかっているのは丸山と太田のユニホームだ。写真:金子拓哉(サッカーダイジェスト写真部)

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[J1・25節]名古屋グランパス1-2FC東京/8月30日/パロマ瑞穂スタジアム
 
 相変わらず良い守備をしていた。ジョーに競り負けることはあっても、良い体勢でシュートを打たせるようなミスはない。この日もCBの森重真人はディフェンスリーダーに相応しい働きを見せていた。
 
 なぜ日本代表に選ばれないのか。そう思わせるほど、今季の森重はここまで素晴らしい働きをしている。名古屋戦では「やっぱり嫌なところに蹴って来る」という“盟友”太田宏介のプレースキックに対しても上手く対応。結果的にFKやCKからゴールを許さなかった。
 
 左ウイングバックを務めていた太田をはじめ、CBの丸山祐市、シャドーの長谷川アーリアジャスールと“FC東京の元チームメイト”との戦いでもあった名古屋戦は、森重にとって特別な一戦だったはずだ。実際、試合終了後に両チームの選手が握手をし終えると、森重は太田のところに近づき、ユニホーム交換をした。さらにFC東京でCBコンビを組んでいた丸山からもユニホームを受け取った森重は、そのふたつのユニホームを首にかけ、FC東京のサポーターが待つスタンドへと向かっていった。
 
「ユニホーム交換は試合前から決めていました。本当は前半終了後にもやる予定だったんですけど、僕が忘れていて……。だから、試合後にふたり(太田と丸山)のユニホームをいっぺんにもらってしまいました(笑)」
 
 少し弾んだ声でそう話す森重の表情から読み取れたのは、充実感。名古屋を下して積み上げることができた勝点3への手応えだった。そんな森重の声がもっともテンション高く聞こえたのが、「敵として太田選手のクロスなどを受けてどうだったか?」と質問した時だった。
 
「やっぱり嫌なところに蹴って来る」
 
 それは長年FC東京でともに戦ってきた盟友への最上級の敬意だった。
 
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)

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