６月22日、インターハイ（高校総体）予選は、ともにふたつの出場枠を持つ神奈川と東京でそれぞれ準決勝が行なわれ、新たに４つの代表校が本大会行きを決めた。
 
　神奈川の準決勝第１試合には、U-20日本代表FW西川を擁する桐光学園が登場。強豪・日大藤沢との大一番は拮抗した攻防戦が繰り広げられ、０－０のまま延長戦に突入する。均衡が破れたのは延長前半2分。桐光の右CKから岩根の放った左足キックがそのままゴールインし、これが値千金の決勝点となった。2年連続14回目の出場で、昨年の本大会決勝で敗れた雪辱を期す。
 
　第２試合では三浦学苑と東海大相模が雌雄を決した。先手を取ったのは東海大相模。前半19分、第１試合と同じように右ＣＫから本間が中央へ送ったクロスがＧＫの手をかすめ、ダイレクトでゴールに吸い込まれた。さらに同38分にも追加点。ふたたびＣＫの流れからゴール前でボールがこぼれ、島田が頭で押し込みリードを広げた。後半は三浦学苑の反撃に遭うもゴールを割らせず、逆に15分、戸澤が３点目を決めて趨勢を定めた。東海大相模が２年ぶり２回目の出場切符を掴んでいる。
 
　東京予選のベスト４では、古豪・帝京が９年ぶりの出場を懸けて、初出場を目ざす大成と激突した。　試合は早々に動く。大成は前半９分（40分ハーフ）に宮脇がハーフウェイライン手前からFKをゴール前に蹴り込むと、GKが目測を誤って直接ゴールに吸い込まれた。帝京もすぐさま反撃。前半15分に左サイドを打破した高橋の折り返しを小島が決めて同点に追い付く。以降は両者ともなかなか決定機を作り出せず、一進一退のまま80分間では決着が付かず、延長戦を経てPK戦へ──。どちらも８人目まで成功させ、帝京の９人目のキックがポストに当たって失敗。大成が嬉しい初の全国行きを手繰り寄せた。
 
　第２試合は駒澤大高と國學院久我山の顔合わせとなり、壮絶な撃ち合いが展開された。國學院久我山は序盤からテンポの良いパス回しで駒澤大高の守備陣を翻弄。前半19分に右サイドを突破した戸坂の折り返しから、山本がニアで合わせて先制点をもぎ取る。31分にGKのキャッチミスから駒澤大高・内田に同点弾を許すも、主導権を渡さない。後半に入ってもアグレッシブに仕掛け、後半６分には左クロスから山本が勝ち越し点を奪う。
 
　その後は駒澤大高のパワープレーに苦戦。後半36分に混戦から同点ゴールを決められ、土壇場で試合を振り出しに戻されてしまう。だが、延長戦に入って攻撃陣が爆発。前半６分に左サイドを崩すと、山本がハットトリック達成となる３点目を蹴り込む。さらに前半アディショナルタイムには戸坂が右サイドを突破し、角度のないところからネットを揺らして突き放した。國學院久我山が４－２で勝利し、２年連続10回目の出場を決めている。

 

　インターハイはこれまでに51校が出場権を獲得し、初出場は専大北上（岩手）と大成の２校。残るは明日日曜日に決勝が開催される埼玉を残すのみとなった（決勝カードは西武台vs聖望学園戦）。今年度のインターハイは南九州で行なわれ、サッカー競技は男女ともに沖縄県内で開催される（７月25日開幕）。男子は埼玉、千葉、愛知の出場枠が２から１となり、全52チームが参加。女子は例年と変わらず16チームで、各地域大会に割り振られた出場枠を争う。なお本大会の組分け抽選会は６月29日に開催される予定だ。
 
構成●高校サッカーダイジェスト編集部