【岩本輝雄】“二枚看板”不在でも、フロンターレが戦いの幅を広げられたワケ

カテゴリ:連載・コラム

岩本輝雄

2019年05月07日

ラインを下げさせれば中盤にスペースが生まれる

2試合連続先発の齋藤。持ち前の突破力を武器に、チームの攻撃に迫力をもたらしていた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 いよいよチャンピオンチームが調子を上げてきたね。
 
 J1リーグの10節、ベガルタをホームに迎えた一戦で、フロンターレは3-1の完勝を収めた。憲剛と家長の“二枚看板”がいなかったけど、内容でほぼ相手を寄せ付けず、盤石の強さを見せつけた格好だった。この勝利でチームは6戦無敗の4連勝を達成。開幕から4戦未勝利とスタートダッシュに失敗したけど、完全に復調したようだね。
 
 相変わらず選手同士の距離感がいいし、みんな自分たちのサッカーに自信を持ってプレーしているように見えた。そのなかでも、長谷川と学の両サイドのパフォーマンスは際立っていたよね。
 
 ともにドリブルやスピードを持ち味とするタイプで、縦への鋭い突破や、タイミングの良いダイアゴナルの動きで敵陣を崩しにかかる。彼らふたりがいるおかげで、フロンターレの攻撃はよりスピーディになった印象だ。
 
 ショートパスをテンポ良くつないで、時間をかけてでもポゼッションで相手を押し込むフロンターレのスタイルを考えると、ともすれば長谷川や学は合わないと思われるかもしれない。でも、決してフィットしていないわけではないよね。
 
 むしろ、ふたりの推進力あるプレーや最終ラインの背後を狙う動き出しによって、相手のラインを押し下げることができる。そうなれば、中盤にスペースが空くから、フロンターレにとってはボールを握りやすい状況が生まれる。そこで自慢のポゼッションを表現すればいいだけだ。
 
 もちろん、縦を崩しにかかった両サイドがそのまま“やり切る”ことができれば、そこからのクロスなどサイド攻撃からゴールを狙えばいい。両サイドからのシンプルかつスピーディな仕掛けに加えて、ポゼッションもできる。長谷川と学はある意味、戦いの幅を広げてくれる存在かもしれないね。

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