【バルセロナ】パリSGがアドリアーノ獲得に乗り出す

　パリ・サンジェルマンは、昨夏にもターゲットに挙げていたバルセロナの左SBアドリアーノの獲得に、改めて乗り出している。バルセロナは昨夏、交渉にチアゴ・シウバを組み込もうと画策するも、本人が年俸450万ユーロ（約６億3000万円）＋ボーナスというオファーに納得せずパリSGとの契約更新に踏み切ったという経緯もあって、今回は話題には上っていない。したがって、金銭による獲得を前提として話が進むことになるだろう。

【ミラン】契約更新か移籍か。選択に揺れるアレックス

　ミランが最終ラインの補強リストにアレックスの名前を挙げていることは、すでにお伝えした通り。そしてアレックス本人は、今シーズン末に満了するパリSGとの契約を更新するか、それともミランのオファーを受け入れて移籍するか、決断しかねているようだ。12日夜に共に食事に出かけたチームメイトのチアゴ・シウバからは、ミランという環境についてのポジティブな評価を改めて伝えられている。

　パリSGが提示した契約更新の条件は、アレックスの希望を満足させるものではない。しかし、家族はパリでの暮らしを心から楽しんでおり、移籍を望んでいない。こうした状況の中で、アレックスはミランのオファーに心を惹かれながら迷いを完全に払拭できずにいる。ミランは、決断を促すための最終的なオファーを準備しており、数日中に新たな接触を図る予定。結論が出るのはそう先の話ではなさそうだ。

【ヴェローナ】ハルフレッドソンとの契約更新が大詰め

　ヴェローナの中盤をハードワークで支えるエミール・ハルフレッドソンの契約更新交渉が大詰めを迎えている。ヴェローナからの更新オファー以外にもいくつかのクラブから話が来ているが、ハルフレッドソンはこれまで信頼し、支えてくれたクラブとそのサポーターを裏切らないためにも、同レベルのクラブ（例えばパレルモがアプローチしている）へのフリートランスファーは避けたい意向。ヴェローナは当初の提案よりも年俸、契約期間をアップしたオファー（３年契約）を出しており、14日に予定されている代理人とクラブとの会談で、最終的な合意に達することを目指している。

【翻訳：片野道郎】
【翻訳者からのごあいさつ】
　イタリアのスポーツ専門局『SkySport』を舞台に活躍するジャンルカ・ディ・マルツィオは、移籍専門記者という新たなジャンルを独力で切り開いた草分けにして、他をまったく寄せ付けないトップランナーです。

　イタリア国内ではすでに数年前から超メジャーな存在でしたが、2013年１月にジョゼップ・グアルディオラ監督のバイエルン入りという大スクープをものにして、一躍ヨーロッパ中でその名を知られるようになりました。その後も、ウィリアン（当時シャフタール・ドネツク）がトッテナムからチェルシーに寝返った顛末など、イタリアにいながらワールドワイドな移籍情報をいくつもスクープしています。

　セリエAから下部リーグまで各クラブの会長やスポーツディレクターはもちろん、代理人からスカウトまで膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち（iPhoneのアドレス帳には3000人以上のコンタクトが入っています）、他の記者には絶対入手できないディープな情報をキャッチ。素晴らしいのは、しっかり裏が取れるまでは決して情報を出さないところです。

　ご存じの通り、世界中を飛び交っている移籍関連ニュースの大半は、誰かの願望や思惑に基づくただの噂でありそれ以上ではありませんが、ディ・マルツィオが発信するニュースは、すべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではありません。移籍ネタに関しては、どんなにありそうな話でもディ・マルツィオが書くまでは嘘か本当かわからない、どんなにあり得ない話でもディ・マルツィオが書いたら本当、というのが、もはやこの業界の常識になっているくらいです。

　ツイッターのフォロワーは全世界で約30万人。日本では13年７月から『ワールドサッカーダイジェスト』誌に連載コラムを寄稿しています。先月、この連載を休載した時には、日本のフォロワーからいくつも問い合わせのリプライが飛んで来たほどの人気です。

　そんなディ・マルツィオのオフィシャルサイト『gianlucadimarzio.com』から、移籍関連を中心とする最新ニュースを毎日厳選してお伝えするのがこのコーナー。サプライズはあっても「ガセ」はありませんから、安心してお読みください。（片野道郎）