２月５日（現地時間）、欧州各国では多くの日本人選手がピッチに立った。
 
　まずフランスのリーグ・アンでは、第18節の順延分が行なわれ、マルセイユは１-０でボルドーを下した。
 
　本来は昨年12月に行なわれるはずだったが、フランス各地で行なわれたデモ活動の影響で順延となり、ようやく開催にこぎ着けた一戦。直近の２試合を落としている低調マルセイユには、アジアカップを終えた酒井宏樹が公式戦７試合ぶりに復帰した。

 
　試合はマルセイユのホームゲームだが、22節リール戦で観客が爆竹を投げ込み、約40分間、試合を中断させたペナルティーとして無観客試合を余儀なくされた。
 
　バロテッリ、パイエ、トバン、グスタボら主力の多くが怪我、出場停止などで欠場となったホームチームは、しかし立ち上がりから攻勢を維持し、オカンポスが惜しいシュートを幾度も放つ。
 
　さらに25分には、ボルドーのカルーがオカンポスに背後から激しいタックルを仕掛けて一発退場となり、マルセイユは数的優位まで手にした。
 
　立ち上がりから積極的に敵陣に上がって攻守に絡む酒井は31分、好クロスでチャンスを演出した後、ショートコーナーからのクロスを走り込んで頭で合わせるが、決定的なシュートはGKコスティルの好反応に阻まれる。
 
　このボルドーの守護神の好セーブによって、ことごとくチャンスを潰していたマルセイユだが、42分、CKでジェルマンがニアで軌道を変えたところをカマラが頭で押し込み、ようやく先制点を奪った。
 
　後半は攻撃に力を入れたボルドーに時折チャンスを作られ、酒井は55分に背後からのタックルでイエローカードを掲げられる。しかし、数少ない危ないシュートも、GKマンダンダが的確に処理してゴールを許さない。
 
　大部分の時間を攻めに費やしたマルセイユは、しかし後半もコスティルの好守にゴールを阻まれ続け、アディショナルタイムにジェルマンのヘディングシュートをサールが押し込んだものの、これもVARでオフサイドとして無効とされた。
 
　それでも、３試合ぶりの勝利に選手には安堵の表情が浮かび、いきなりフル出場の酒井も復帰初戦の白星に笑顔を浮かべた。
 
　フランスではこの日、クープ・ドゥ・フランス（フランス杯）の準々決勝も行なわれ、トゥールーズとナントが対戦。３バックの一角で先発出場した昌子源は、昨春まで日本代表で共闘したハリルホジッチ監督との再会を果たした。
 
　入場前にかつてのボスと抱擁を交わして笑顔を浮かべた昌子だったが、試合では９分、セットプレーでマークしていたクリバリに前に入られてヘディングでの先制ゴールを許し、さらに41分にはリンボンベのフェイントに完全に振り切られて追加点を許してしまった。
 
　ピンチを防ぐ場面も同様に見られたものの、昌子にとっては苦い一戦となった。勝ったハリルのナントは、準々決勝へ駒を進めている。
 
　またドイツでは、DFBカップ３回戦が行なわれ、ハンブルクが今冬加入のエズジャンのゴールでニュルンベルクを１-０で下した。
 
　ハンブルクは酒井高徳が先発出場、伊藤達哉が70分にエズジャンに代わってピッチに立ったのに対し、ニュルンベルクの久保裕也はこの試合でも90分間をベンチに過ごし、「日本人対決」は実現せず。久保はこれで、公式戦では３試合連続の出番なしとなった。
 
　最後に、ドルトムントと対戦したブレーメンの大迫勇也は、メンバーから外れている。