イタリア紙『Il Tempo』が１月27日、ある写真を掲載した。破られた紙をつなぎ合わせた写真だ。そこには「ロムロ」「トナーリ」「キエーザ」「ザニオーロ」といった名前が記されており、これが、ユベントスの今後の補強に関するメモかもしれないと言われている。

　報道によると、メモを書いたのはユーベのファビオ・パラティチSD。ミラノのホテルのレストランで昼食をとった際、メモを書いた紙を破り、その場に置いて立ち去ったという。その様子を見ていたサッカーファンが、そのメモを拾ってつなぎ合わせ『Il Tempo』紙に送ったそうだ。
 

　メモには複数の若手選手のほか、冒頭の選手たちの名前も記されており、フェデリコ・キエーザ（フィオレンティーナ）は5000万ユーロ（約65億円）、ニコロ・ザニオーロ（ローマ）は4000万ユーロ（約52億円）、サンドロ・トナーリ（ブレッシャ）とロムロ（ジェノア）は2000万ユーロ（約26億円）と、評価額らしき数字もつけ加えられている。

　キエーザやトナーリ、ロムロは、以前からユーベの関心が報じられてきた選手たちだ。ロムロに関してはすでに確保し、ジェノアにレンタルで残すとの報道もある。一方で、今シーズンのセリエAでブレイクしたザニオーロの名前もあったことで、ユーベの新たな補強ターゲットに入ったのか注目されるところだ。

　さらに別の箇所には、「ピャニッチ」と「サビッチ」の名前もあった。ミラレム・ピャニッチを放出して、ラツィオのセルゲイ・ミリンコビッチ＝サビッチを獲得するということなのか。あるいは、アトレティコ・マドリーのステファン・サビッチを指すとの指摘もある。

『Sport Mediaset』などが「サビッチ」はミリンコビッチ＝サビッチのことだと報じる一方で、衛星放送『Sky Sport』はアトレティコのDFと伝えるなど、イタリア国内でも情報が錯そうしている。

『Sport Mediaset』によると、ユーベのパベル・ネドベド副会長は同日の試合を前に、「本当であろうと、そうじゃなかろうと、たいして変わらない」と、メモの真偽について肯定も否定もしなかった。

「リストはたくさん作るものだ。それが事実になるかどうかはまた別物だよ。だから、我々は落ち着いている」

『Sky Sport』は、メモはパラティチSDがジェノアや仲介役のエージェントと食事をした際のものであり、記載されていた若手選手たちはユーベではなく、ジェノアの補強ターゲットらしいと報じた。ユーベが投資する可能性のある若手について話し合ったときのものというわけだ。

　さらに『Sky Sport』は、キエーザやザニオーロについても、ユーベの「買い物リスト」ではないと報道。パラティチSDではなく、別の人物によって名前が記された可能性、つまりは改ざんされた可能性も除外できないと伝えている。

　はたして、メモは本物なのか。そしてそこに記されている名前は、本当にユーベの補強ターゲットなのか。当人たちが明かさない限り、答えは分からない。ただ、リストアップされた選手たちの今後が注目されるのは確かだろう。