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【選手権】後半終了間際に奇跡の同点FK弾もPKで涙…神村学園DF隈元聖也が、仲間と一喜一憂した日

カテゴリ:高校・ユース・その他

熊介子(サッカーダイジェストWeb編集部)

2019年01月01日

まさに起死回生の同点ゴールだった

土壇場で直接FKを決めた隈元(左3番)。ピッチの仲間、そしてスタンドで応援する仲間とともにPK戦へと望みをつなぐゴールを喜んだ。 写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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 第97回高校サッカー選手権の1回戦、NACK5スタジアム大宮で福島県代表の尚志と鹿児島県代表の神村学園が対戦。80分では決着がつかず、PK戦を尚志が制し、2回戦に駒を進めた。

 PK戦で敗れたものの、神村学園はよく戦っていた。地区予選の決勝で鹿児島城西相手に7ゴールを挙げた攻撃力は尚志の堅守の前に苦しんだが、尚志の波状攻撃に守備陣が踏ん張った。GK坂ノ下陸(3年)は寸でのところで、何度も決定的なピンチを防いだ。前線も和田駿斗を中心に、守備網を掻い潜ろうと奮闘した。

 先制点を奪われてからも、どうにか得点を取ろうと相手陣内に攻め込むチームの姿勢が実を結んだのが、後半終了間際だった。ゴール真正面、ペナルティアークのすぐ外で獲得したFK、キッカーは3番の隈元聖也(3年)。「ここで決めてやろうと思っていた」と意気込んで蹴ったボールはゴール左隅に吸い込まれ、奇跡のドローを呼び込んだ。
 
 その後間もなく、試合は終了。勝利を決するPK戦に挑む選手たちの顔つきは、一様に明るかった。円陣を組み、「最後は楽しもう」と励まし合った。

 後攻となった神村学園は、1番手の島田龍也(3年)が決め、隈元は2番手で登場。「最初から左に蹴ると決めていた」というキックは、尚志の2年生GK鈴木康洋に阻まれてしまった。結果、PK戦は5-3で尚志に軍配が上がった。

 試合後、PKについて「悔いはない。失敗は僕の実力不足です」と言い切った。試合後は涙を見せなかったが、ロッカールームで有村圭一郎監督からの「お疲れさん」という言葉に思わず涙したという。

「この悔しさは一生取り戻せないと思う。またこういう思いをしないように、次のステップで努力していきたい」

 ピッチを見つめる目には少し光るものが残っていた。卒業後は大阪の大学に進学し、サッカーを続ける。ここ一番でチームを救った3番は、仲間とともに一喜一憂した大みそかの日を、一生忘れないだろう。

取材・文●熊 介子(サッカーダイジェストWeb)
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