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絶対に負けられないマドリー、鹿島は布陣もモチベーションも本気モードの世界王者と対峙する?

カテゴリ:ワールド

下村正幸

2018年12月19日

予想が難しいのはボランチと左FWか。

左のタイプAが、現在考えられるベストのメンバー。ただ、中2日で決勝が控えているため、タイプBのように、いくつかのポジションに控え組を起用してくる可能性もわずかにあるが、はたして…。(C)Getty Images

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 スタメンを予想するにあたってまず考慮すべきは、この試合がレアル・マドリー、そしてサンティアゴ・ソラーリ監督にとって極めて重要な一戦であるということ。開幕以来、低空飛行を続けるチームは、監督がソラーリに交代して結果こそ好転しているものの、試合内容は低調なままだ。

 そんな中、アトレティコ・マドリーに敗れたUEFAスーパーカップに続いて、今シーズンふたつ目のタイトルを逃すような事態になれば、チームに対する逆風はさらに強まるのは間違いない。ましてや着実に力をつけてきているとはいえ、スペインからすればまだまだサッカー新興国のひとつに過ぎない日本のチームであればなおさらだ。

 追い込まれているのは、指揮官も同様だ。正式に監督に就任したのはいまから1か月余り前のことだが、その間にイスコの起用を巡る騒動が勃発し、当時のフレッシュなイメージはもはやない。

 奇しくも一部のファンの間で復帰待望論が根強いジョゼ・モウリーニョが、マンチェスター・ユナイテッドの監督を解任された。

 懇意にしているスペイン人記者によると、重鎮選手の間で小さくない反発のあるモウリーニョだが、フロレンティーノ・ペレス会長が将来の監督候補のひとりとして強い期待を寄せているシャビ・アロンソを橋渡し役に据える「セット招聘」の話も持ち上がっており、決して安穏としていられる状況ではない。
 
 そうした様々な事実を勘案すると、中2日で決勝戦を控えているとはいえ、ソラーリはベストに近いメンバーをこの鹿島戦で並べるはずだ。

 もっとも予想が難しいのは、カゼミーロが故障明けのボランチと、ガレス・ベイルの怪我とマルコ・アセンシオのコンディション不良が重なった左FWのふたつのポジションだ。

 前者についてはカゼミーロをいきなり頭から起用するとは考えにくく、彼の戦線離脱中に存在感を高めたマルコス・ジョレンテが引き続き抜擢されるはずだ。

 左FWは、ヴィニシウス・ジュニオール、イスコ、ダニ・セバジョスの3つ巴の争い。その中で勢いと若さ、そして唯一のFWであるヴィニシウスを予想した。ベイルはもしものときのためのスーパーサブ要員。ただ彼の怪我はとにかくミステリーに包まれているため、スタメンの可能性もわずかながらある。

 一方、先週末のラージョ・バジェカーノ戦で右太ももを痛めたアセンシオは、練習もフルメニューをこなせないほどで、出場は困難な状況だ。

 前線の残りの2枚については、ソラーリ政権下でもっとも安定したプレーを見せているルーカス・バスケスと同じくラージョ戦で痛めた右足首の故障が大事には至らなかったカリム・ベンゼマが当確だ。

 GKティボー・クルトワを筆頭に最終ラインもベストメンバーを予想したが、主力を温存する可能性があるとすれば、右SBのダニエル・カルバハルか。CBと左SBのバックアッパーであるナチョとセルヒオ・レギロンが故障から明けたばかりというのがその理由で、カルバハルの代わりにはオドリオソラが起用される。

 中盤も、たとえばモドリッチのポジションに若いダニ・セバジョスの起用も考えられるが、M・ジョレンテの経験不足を補う意味でも、モドリッチとクロースの鉄板コンビは外せない――指揮官がそう判断する可能性が高い。

 鹿島の成長については、スペインでも高い評価を得ているが、言うまでもなく、経験、実績ともにマドリーが1枚も2枚も上。2年前の決勝では相手を甘く見ている嫌いがあったが、今回はそんな余裕はまるでないし、格上と見られていたグアダラハラ相手に鮮やかな逆転勝利を収めたことで、警戒心もより一層強まっている。

 鹿島イレブンは布陣もモチベーションもガチで本気モードのマドリーと対峙することになるかもしれない。

文●下村正幸 text by Masayuki SHIMOMURA
 
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