一丸で耐えて粘れるかが勝負の肝に
残ったのは善戦の余韻ではなく、タイトルを逃したという苦杯。2年前のクラブ・ワールドカップ決勝で喫した失意を払拭する機会が訪れた。アジア王者の鹿島は12月19日の準決勝で、史上初の3連覇を目指す欧州王者のレアル・マドリー(スペイン)と矛を交える。大岩剛監督は決戦の地、UAEで前回対戦を振り返り、「本気で勝利を目指していたが、敗れたことは残念だった。今回、その悔しさをぶつける舞台を勝ち取ることができてうれしい」と気合を高めた。
鮮烈な印象は残した。2016年大会。ベンゼマに早々と先制点を許したが、柴崎岳(現ヘタフェ)の鮮やかな2ゴールで逆転。だが、レアルの本気を垣間見たのは、ここからだ。昌子源は渋面で「前半の相手は緩かったというか、笑顔も見えていた。目の色が変わったと思う」と振り返る。直後に同点とされ、延長の末に2-4。あと一歩まで追い詰めたが、大きな地力の差も感じさせた。
鮮烈な印象は残した。2016年大会。ベンゼマに早々と先制点を許したが、柴崎岳(現ヘタフェ)の鮮やかな2ゴールで逆転。だが、レアルの本気を垣間見たのは、ここからだ。昌子源は渋面で「前半の相手は緩かったというか、笑顔も見えていた。目の色が変わったと思う」と振り返る。直後に同点とされ、延長の末に2-4。あと一歩まで追い詰めたが、大きな地力の差も感じさせた。
その2年前の記憶は、鹿島にとってやっかいだ。昌子は「あの経験があるから、1点を取ってもガンガン2点目を取りに来るかもしれない」と警戒する。今季からクリスティアーノ・ロナウドはユベントスへ移籍したが、世界屈指の名手が集うタレント軍団に変わりはない“白い巨人”。一丸で耐えて粘れるかが勝負の肝になる。永木亮太は「なんとか前半はゼロでいきたい。それができればチャンスが出てくる。中央を締めてサイドに出させるのがセオリーになると思う。向こうの能力は高いので、1対1ではがされないようにしたい」と言う。土居聖真とセルジーニョのコンビと予想される2トップが、きっちりパスコースを限定できれば、さらに脅威は軽減できるだろう。
粘って焦らしたうえで、小さな違和感も積み重ねていきたい。「こいつ、ちょっと違うなと思わせたい」と土居。カウンターとミドルシュートは有効な手立てだが、その中で小さなドリブル、目先を変えるパスなどを挟み、緩急と独特のリズムを加えて相手を揺さぶれるか。
粘って焦らしたうえで、小さな違和感も積み重ねていきたい。「こいつ、ちょっと違うなと思わせたい」と土居。カウンターとミドルシュートは有効な手立てだが、その中で小さなドリブル、目先を変えるパスなどを挟み、緩急と独特のリズムを加えて相手を揺さぶれるか。