4大会ぶりのU-20ワールドカップ出場権獲得へ、ユース世代の復権が持つ重みとは?

カテゴリ:日本代表

サッカーダイジェストWeb編集部

2014年08月18日

ワールドカップ出場と重なり合うU-20世代の歴史。

U-19日本代表が参戦したSBSカップ。アジア選手権へ向け、収穫と課題の両面が見えた大会となった。(C) SOCCER DIGEST

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 4大会ぶりのU-20ワールドカップ出場を目指す日本にとって、勝負の時がいよいよやってくる。10月7日から24日までミャンマーで開催されるU-19アジア選手権はU-20W杯の予選を兼ねている。日本は、内田篤人(シャルケ)や槙野智章、梅崎司(ともに浦和)、森島康仁(川崎)らを擁してベスト16入りした2007年カナダ大会以来、U-20W杯の出場を逃している。本大会出場には、アジア選手権で4位以内に入ることが条件だ。
 
【U-19日本代表】SBSカップでの奮闘(2014.8.14~17)

 極東に位置する日本が強豪国との距離感を肌で感じながら選手を育成するには、真剣勝負の国際舞台はとりわけ貴重な機会だ。日本は1996年のアトランタ五輪以来、五輪では出場権を逃していないが、2年後に五輪の主力を担う存在となるU-20世代の大会では、アジアでも劣勢を強いられて久しくなる。
 
 それゆえ、予選敗退を重ねるにつれ、今後の日本サッカーの行く末に警鐘を鳴らす声も大きくなっている。
「日本がいずれワールドカップ予選を突破できない時が来るのではないか」と。
 
 事実、日本代表のワールドカップ出場の歴史は、このU-20世代のアジア予選突破の歴史とピタリと重なり合うのだ。1994年のU-19アジア選手権で、日本は中田英寿、松田直樹らを擁して初めて自力でのワールドユース(現U-20W杯)出場を勝ち取り、以後7大会連続で世界への扉を開くと、それを追うようにA代表も1998年フランス大会から2014年のブラジル大会まで5大会連続のワールドカップ出場。日本サッカーの強化を語るうえで、U-20W杯は五輪とともに不可欠な大会とみなされてきた。
 
 その出場権獲得に、日本はここ3大会連続で失敗している。08年は、主軸と期待された香川真司(マンチェスター・ユナイテッド)がA代表のテストマッチを、金崎夢生(ポルティモネンセ)が所属していた大分でのナビスコカップの決勝をそれぞれ優先し、ベストメンバーを組めないまま日本は準々決勝で韓国に0-3の完敗。続く10年は、宇佐美貴史(G大阪)を擁しながら、出場権が懸かった準々決勝で、またもや韓国に3-4の逆転負けを喫したのだった。
 
 12年の前回大会は、グループリーグ初戦でイランに0-2の黒星スタート。続くクウェート戦では岩波拓也(神戸)のゴールで1-0と競り勝ち、UAEとの最終戦を0-0のドローとして、グループを2位通過。苦しみながらも再び出場権を懸けた準々決勝へ漕ぎ着けた。しかし、日本はここでもイラクを相手に、先制を許し一度は追いつきながらも地力の差を見せつけられ、1-2の敗戦。大会を制した韓国やA代表のライバルでもあるオーストラリアが、この3大会を落とさずに予選通過しているのとは対照的な結果となった。
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