開幕当初は「6位以内」が目標だったが、シーズン終盤は"上方修正"
1-1のスコアで試合終了のホイッスルが鳴り響くと、酒井隆介や中村祐也ら、FC町田ゼルビアの選手たちは勝ち切れなかった悔しさのあまりピッチに倒れ込んだ。「勝たなければなにも始まらない」(相馬直樹監督)最終節の東京ヴェルディ戦をドローで終えた町田は、他会場で引き分けた松本山雅FCや大分トリニータを勝点で上回ることができずに、今季のリーグ戦を4位で終えた。
仮に勝利していれば、J1ライセンスを所有しないクラブがJ2を制覇するという前代未聞の記録だったものの、それは叶わず。試合後の相馬監督は「優勝する力がなかったと言われているもの」と素直にその結果を受け止めるしかなかった。
今季の町田は、2014年の第二次相馬体制発足以降、初めて明確な順位目標を設定し、新たなシーズンに臨んでいた。そのシーズン目標とは「6位以内」。J2リーグにおける焦点のひとつであるJ1参入プレーオフ圏の順位に食い込むことで「人々の心を動かし」(中島裕希)、町田市内外に対して、クラブへの関心度を高める狙いがその背景にはあった。
仮に勝利していれば、J1ライセンスを所有しないクラブがJ2を制覇するという前代未聞の記録だったものの、それは叶わず。試合後の相馬監督は「優勝する力がなかったと言われているもの」と素直にその結果を受け止めるしかなかった。
今季の町田は、2014年の第二次相馬体制発足以降、初めて明確な順位目標を設定し、新たなシーズンに臨んでいた。そのシーズン目標とは「6位以内」。J2リーグにおける焦点のひとつであるJ1参入プレーオフ圏の順位に食い込むことで「人々の心を動かし」(中島裕希)、町田市内外に対して、クラブへの関心度を高める狙いがその背景にはあった。
目標達成のための方法論は、「J1基準のチーム作り」(相馬監督)。シーズンの始動日から指揮官は一つひとつのプレー水準を引き上げるアプローチで日々選手たちと向き合ってきた。ただし、チームスタイルは不変。二度目の監督就任から5年目を迎えた今季は、攻守両面でボールに複数人が関わる“攻守表裏一体”のスタイルは成熟度が増していた。さらにスピードを武器とするCB酒井隆介ら、これまでのチームにはなかった特徴を持った選手たちの加入と今季通算17アシストを記録した平戸太貴のブレイクも、今季の大躍進に大きく寄与している。
2018年シーズンは、開幕8戦無敗でスタートダッシュに成功し、大型連敗は序盤戦の3連敗のみ。「シーズンを通して波が少なかった」(中島)チームは、着実に勝点を積み重ねた。さらに残り10試合を切った時点でJ2制覇も狙える位置につけていたことから、10月のサイバーエージェントグループの子会社化発表以降、指揮官がチームの目標を「6位以内」から「一番上」に“上方修正”していた。
2018年シーズンは、開幕8戦無敗でスタートダッシュに成功し、大型連敗は序盤戦の3連敗のみ。「シーズンを通して波が少なかった」(中島)チームは、着実に勝点を積み重ねた。さらに残り10試合を切った時点でJ2制覇も狙える位置につけていたことから、10月のサイバーエージェントグループの子会社化発表以降、指揮官がチームの目標を「6位以内」から「一番上」に“上方修正”していた。