10月27日（現地時間）、セリエA第10節が行なわれ、ユベントスは２-１でエンポリを下した。
 
　前節ジェノア戦を１-１で引き分け、開幕戦から続いていた公式戦連勝がストップしたユベントスが、エンポリの本拠地に乗り込んだ一戦、クリスチアーノ・ロナウドは前線の左サイドとして先発出場を果たした。
 
　首位と18位、勝点で実に23の差がついている両チームの対決は、当然ながらユベントスが主導権を握り、６分にCKからA・サンドロがフリックしてファーストシュートを放つ。直後には、C・ロナウドが左のカットインから右足を振り抜くが、シュートは大きく枠を外れた。

 
　ピッチを広く使い、相手守備陣に揺さぶりをかけていくユベントス。ボールを失っても、高い位置でのプレッシングが効果的で、９分にはこのプレーからディバラがフィニッシュまで持ち込む。
 
　10分にピャニッチのペナルティーエリア手前からのシュート、16分にA・サンドロの惜しいクロス、そして26分にやはりA・サンドロがFKからヘディングシュートと、再三惜しい場面を作るアウェーチームだが、ゴールネットはなかなか揺らせない。
 
　対するエンポリは押し込まれる時間が続くものの、チャンスでは積極的に攻撃を仕掛け、スムーズにボールを繋いでユベントス・ゴール前に迫っていく。特に右サイドのアクアーのドリブルは非常に効果的で、これに中央でクルニッチ、アントネッリらがうまく絡み、シュートも撃てるようになっていく。
 
　そして28分、カウンターからアクアーが高速ドリブルで右サイドを突き進んでクロス。中央のカプートがスルーして味方のリターンを受けると、ダイレクトのシュートでシュチェスニーの牙城を崩してゴールを挙げる。見事な個人技、連係、そしてシュートで、絶対王者からリードを奪ってみせた。
 
　相手にスペースを与え過ぎて失点を喫したユベントスは以降、引いて守備を固めるエンポリを攻めあぐね、31分のディバラのこぼれ球をダイレクトで叩いたシュートも、39分のC・ロナウドが高い打点のヘッドもゴールには結びつかない。
 
　逆に再三カウンターを受け、前半終了間際にはザイッチのシュートがボヌッチの手に当たった疑いがあるとしてVARでチェックされたが、ノーファウルの判定に救われるという場面もあった。
 
　１点ビハインドで後半に入ったユベントスは、早めに同点にしようと立ち上がりから攻勢に立ち、48分には怒涛の波状攻撃で、A・サンドロが角度のないところからシュート、直後にはピャニッチがクロスバーを叩く左足の一撃、さらにベルナルデスキのヘッドと、次々にシュートを浴びせていく。
 
　そして52分、エリア内でディバラがベナセルに押し倒されてPKを獲得。これをC・ロナウドがGKプロベデルの逆を突いて決め、３試合連続、通算６点目となるゴールを決めて、試合を振り出しに戻した。
 
　追いついたユベントスは、前半に比べてカウンターの切れ味が落ちてきたエンポリを押し込む。攻められても、その後には裏のスペースを利して好機を創出。その流れのなかで70分、フリーのC・ロナウドがエリア右外でパスを受け、十分に狙いを定めて右足を一振すると、矢のようなシュートがゴール左上に突き刺さった。
 
　エースのファインゴールでついに逆転に成功したユベントスは、ややペースを落とし、エンポリの攻撃にしっかり対応しながら、機を見て交代出場クアドラードのスピードを活かして鋭いカウンターを仕掛ける。
 
　終盤は、再び勢いを取り戻したエンポリに何度も自陣にボールを運ばれ、クロスを入れられながら、クルニッチらに危ないシュートも許したが、GKシュチェスニーやボヌッチ、そしてキエッリーニに代わって緊急出場したルガーニら最終ラインが何とか踏ん張ってゴールを許さずに勝ち切り、リーグ９勝目を挙げた。
 
　公式戦13試合目を終えても、いまだ無敗（12勝１分け）を続けるユベントスは次節、11月３日にカリアリをホームに迎える。