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【ルヴァン杯|湘南】猪突猛進から大人のサッカーへ――。初優勝への肝は曺監督が植え付けた”目に見えない守備”にあり

カテゴリ:Jリーグ

林 遼平

2018年10月26日

球際で身体を張る守備を徹底。その結果、今季の枠内被シュートの比率は…

昨季から曺監督が何度も口にしている”見えない守備”。この意識をいかに徹底できるかが勝負を分けるはずだ。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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「どこかサッカーってポゼッションから始まってボールを失わない選手がいい選手と言われて、ゴール前で身体を張らなくてもボールを失わなければ守備する必要はないという人がいる。だけど俺は全然そう思っていない。ディフェンスをする時間に何もしない選手は、飛行機で言うと片方の羽だけで飛んでいるようなもの。それだといつか墜落する。だからそこは突き詰めようと選手たちに口酸っぱく言っています」
 
 10月14日に行なわれたルヴァンカップ準決勝・第2戦の柏戦。PK戦の末にファイナル進出を決めた湘南の曺貴裁監督は、チームの成長が見える守備について指揮官らしい言い回しで答えた。
 
 湘南と言えば、走って、球際で戦って、カウンターで出て行くという印象がある。もちろんそれは湘南サッカーの一部ではあるのだが、それだけがすべてではない。攻めるときは攻めに行くが、守るときは守る。常に猪突猛進だった過去の湘南に比べれば、いまはいい意味で“大人のサッカー”に進化していると言っていい。
 
 その大きな変化を生み出すきっかけとなったのが、昨年の戦いだ。J2に籍を置いた17年は前年のJ1降格によって多くの選手が引き抜かれ、新たなチームを作り上げる必要を余儀なくされた。そこでひとつずつ成果を上げていくために、指揮官は少しずつある言葉を使う機会を増やしていった。
 
 それが「目に見えない守備」だ。
 
 昨季、J2制覇を成し遂げた湘南だが、内容を振り返ってみると14年にJ2優勝を達成した時のように決して圧倒的な力でリーグを制したわけではない。得点力に苦しみながらもギリギリのところで耐える試合を続け、ひとつずつ勝点を積み上げていった末に優勝をもぎ取った。シュートに対して身体を投げ出してブロックする、いつもより一歩寄せていい体勢でシュートを打たせない。そうした“目に見えない守備”を続けて失点を減らしていったのである。
 
 その積み上げが、今季の湘南にも色濃く出ている。わかりやすいデータで言えば、16年の29節終了時点では52失点していたが、今季はここまで38失点にとどめている。また枠内シュートの比率に関しても、成長が見えると指揮官は言う。
 
「うちは枠内に打たれるシュートの比率が、被シュート数に対してリーグで2番目に低い。シュートを打たれても枠に飛ばさせないことが十八番になっている。そこは秋元(陽太)を含めて、選手がシュートコースに入って、しっかりシュートを防いでいるということ」
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