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【日本サッカーの歴史を変えたゴール|前園真聖】28年ぶりに五輪の扉を開いたサウジ戦の2発!「嬉しさよりもホッとした」と後日談

カテゴリ:日本代表

佐藤俊

2018年09月04日

勝てば五輪出場の大一番でキャプテンが輝いた

個性的な選手が揃っていたアトランタ世代の中心にいたのが前園だった。(C)SOCCER DIGEST

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1996年3月24日
アトランタ五輪アジア地区最終予選・準決勝
U-23日本代表 2-1 U-23サウジアラビア代表
得点者/前園真聖(4分、54分)

 前園真聖の選手としてのピークは、この最終予選からアトランタ五輪までだったような気がする。これ以降、2005年に引退するまでブラジルや韓国など海外でもプレーしていたが、日本代表としてワールドカップに出ることもなく、アトランタ五輪以降、登場してきた黄金世代や中田英寿、中村俊輔らの世代に呑み込まれて選手としての晩年は少しさびしいものだった。
 
 ただ、この1996年シーズンは、前園のサッカー人生のすべての華を凝縮したような特別なものだった。そのキッカケとなったのがアトランタ五輪最終予選。日本は、メキシコ五輪以来、28年間、五輪への出場を閉ざされていた。また、93年には「ドーハの悲劇」でアメリカ・ワールドカップ出場の夢を断たれ、Jリーグも観客数が93年当時から平均入場者数で5,000人程度減るなどバブルがはじけ、日本サッカー界は閉塞感が漂っていた。そんななか、世界の扉を開くために生まれたのが、前園たちのチームだった。
 

U-23代表レベルでは最強と言われるサウジアラビア相手に前園はこれぞエースという活躍を見せた。(C)SOCCER DIGEST

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 前園たちの世代は、城彰二、川口能活、松田直樹、中田英寿……非常に個性的だった。
 当時、日本代表はカズ(三浦知良)を筆頭にドーハ組の選手が日本サッカー界の中心だったが、前園たちはこれからは「俺たちの時代」と野心をギラつかせていた。尖った彼らの言動にあまりにもストレートで、自由に言いたいことを言っていたので危なかっしい面もあったが、それを言えるのが彼らの強みであり、選手間でなんでも言い合えることが結束力のベースになっていた。また、「攻撃的なサッカーをやりたい」など自分たちが思うことを西野朗監督にストレートに伝えられる集団だった。
 
 そんなチームが日本中の期待を背負い、アトランタ五輪最終予選に挑んだのだ。
 
 五輪出場権は、3枠。
 準決勝に勝てば無条件で切符を獲得できるが、負ければ3位決定戦に回る。その勝負を避けるためにも準決勝に勝たなければならなかったが、その相手はサウジアラビア。技術と攻撃力が高く、U-23代表レベルでは最強と言われるチームだった。
 
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