【W杯で発掘!ニュースター ブラジルで見つけた光る原石】メンフィス・デパイ|オランダ代表

カテゴリ:国際大会

河治良幸

2014年07月07日

高い機動力を発揮してパスを引き出す。

【Memphis DEPAY メンフィス・デパイ】
■1994年2月13日生まれ
■176センチ・78キロ
■PSV所属
■A代表通算:10試合・2得点(7月7日現在)
(C) Getty Images

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 途中出場のオーストラリア戦でロビン・ファン・ペルシに鮮やかなスルーパスを通して同点弾をアシストし、さらにミドルシュートで決勝ゴールを叩き込んだ。続くチリ戦では、ロスタイムにロッベンのクロスに合わせて決定的な2点目を挙げる活躍。ルイス・ファン・ハール監督の登用に応えて大きな驚きを提供したのが、20歳のメンフィス・デパイだ。ベスト4進出を懸けた準々決勝のコスタリカ戦ではスタメンに抜擢され、3-4-3の左ウイングを務めた。
 
 ファン・ペルシ、アリエン・ロッベン、ヴェスレイ・スナイデルというワールドクラスの先輩に交じっても物怖じすることなく、デパイは立ち上がりから高い機動力を発揮して味方のパスを引き出す。オランダのポゼッションが続く展開のなかで、司令塔のスナイデルとも流動的に絡んで、チャンスの起点となった。
 
 22分、自陣でボールを奪ったディルク・カイトからパスを受けると、数十メートルを一気に駆け上がり、ロッベン、ファン・ペルシ、スナイデルが絡んだ惜しいチャンスにつなげた。その8分後には、カウンターからファン・ペルシと連動し、ペナルティーエリアの左でフリーになってシュートを放ち、コスタリカのGKケイラー・ナバスを脅かす。
 
 攻撃だけでなく、カウンターに対処する守備のタスクもしっかりこなした。ファン・ペルシとロッベンが前に攻め残る一方で、デパイは下がり気味のポジションを取り、対峙した相手の右SBクリスティアン・ガンボアの対応に奮闘した。
 
 豊富な運動量で多くの局面に絡んだ反面、物足りなかったのはドリブルでの仕掛けだ。サイドの高い位置でボールを持つと、柔らかいタッチで相手のマークを牽制するものの、そこから後方の味方にパスする場面が非常に目立ったのだ。ロッベンがボールを持つ分、シンプルにさばくようファン・ハール監督に言い含められていたのだろう。加えて、序盤に何度か仕掛けたドリブルが相手に止められた失敗の影響があったはずだ。
 
 オーストラリア戦やチリ戦では目立った、ゴール前に入ってフィニッシュに絡む動きも、コスタリカ戦では特別な効果を発揮しなかった。チリ戦などに比べると相手の守備が密集し、バイタルエリアになかなかスペースが見出せない状況だったのは確かだ。それでも、ロッベンがボールを持つと瞬間に2人が囲み、ゴール方向に向かうと3人目が対応にいった。同時にファン・ペルシにもマークが付くため、スペースがまったくなかったわけではない。
 
 後半に入り、ロッベンの単独突破を除いて有効な攻め手がなくなるなか、ファン・ハール監督は76分にデパイを下げ、快速ウイングのイェレマイン・レンスを投入した。結局、PK戦の末にオランダが勝ち上がったが、このコスタリカ戦のパフォーマンスには本人も納得していないだろう。
 
 20歳にしてハイレベルな能力を示す一方、コスタリカ戦で見られたように、課題も少なくない。2年後のEURO、あるいは4年後のワールドカップが本格的なブレイクの場となるだろう。
 
取材・文:河治良幸

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