【発掘!ニュースター ブラジルで見つけた光る原石】マルセロ・ブロゾビッチ|クロアチア代表

カテゴリ:国際大会

河治良幸

2014年06月16日

ブラジルにとって厄介な存在になっていた。

Marcelo BROZOVIC マルセロ・ブロゾビッチ
■1992年11月16日生まれ
■180センチ・65キロ
■ディナモ・ザグレブ所属
■A代表通算:2試合・0得点(6月16日現在)
(C) Getty Images

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 ブラジル対クロアチの開幕戦。1-1の同点で迎えた61分に、マテオ・コバチッチに代わって投入されたのが、マルセロ・ブロゾビッチだった。クロアチア代表の21歳のMFは、積極的な仕掛けでブラジルの中盤を破り、チアゴ・シウバとダビド・ルイスのCBコンビに迫った。期待のコバチッチが精彩を欠いていた分、攻撃を活性化したブロゾビッチのプレーは強く印象に残った。
 
 180センチと上背がありながら、足下の動きが柔らかく俊敏で、一瞬で切り返すセンスは伝統的にテクニカルな選手を輩出してきたクロアチアのMFならではだ。目を見張るのはトラップから次のアクションに移る速さと正確性で、相手のプレッシャーに気圧されて不用意なパスミスを犯す場面も少ない。
 
 ブラジル戦では、クロアチアに良い流れをもたらしたかに思われたが、交代出場から10分後にブラジルに逆転を許してしまう。その後、バイタルエリア付近で起点を作り、さらに危険な縦パスをDFの裏に通しかける。後半ロスタイムにはシュートを惜しくも阻まれた。
 
 懐が深く、そのうえ出足が鋭いため、ディフェンスはタックルに行くべきタイミングを見出しにくい。しかも、守る側にとって嫌らしいところを突いてくる。ブラジルに対しても、間違いなく厄介な存在になっていた。

フィニッシュに改善の余地はあるが、初めてのワールドカップで臆せず持ち味を発揮できるあたりに大器の片鱗がうかがえる。 (C) Getty Images

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 その反面、周囲とのタイミングがずれる場面が多く、前からのプレッシングもフレッシュな状態で入った割にタイトとは言い難かった。フィニッシュの局面でも、もう少し冷静に状況を見極めることができれば、殊勲のゴールを挙げていたかもしれない。それでも、ワールドカップという大舞台で臆せず持ち味を発揮するあたりに、大器の片鱗がうかがえた。
 
 昨年6月のポルトガル戦でA代表デビューを果たし、その1キャップのままワールドカップの登録メンバーに滑り込んだ。まさに「シンデレラ・ストーリー」を地で行ったが、それだけの才能の持ち主だということだ。そのポテンシャルを誰よりも知り、認めているのが、他でもないニコ・コバチ監督だ。ブロコビッチにとってコバチはU-21代表時代の恩師であり、その指揮下で大活躍を演じている。
 
 ディナモ・ザグレブの大先輩であるニコ・クラニチャールが開幕直前の怪我で登録外となったために、流れを変える切り札として期待が大きい。切り札にとどまらず、足の痛みを訴える司令塔ルカ・モドリッチに代わって、第2戦のカメルーン戦(6月18日)は先発の可能性もある。
 
 セリエAを中心に、すでに複数のクラブが獲得を狙うブロゾビッチは、今大会をキャリアの大きなステップボードとできるか。目が離せない逸材だ。
 
取材・文:河治良幸

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