決勝トーナメント１回戦
オランダ対メキシコ
13：00（日本時間30日１：00）キックオフ
カステロン（フォルタレーザ）
 
【オランダの視点】
 
　前回王者スペインを大差で撃破するなど、３連勝でグループリーグ突破を決めたオランダだが、その守備的な戦いに対しては賛否両論が渦巻いている。しかしルイス・ファン・ハール監督は「勝つための戦術を選択し、それを機能させるだけだ」と意に介していない。
 
　攻撃力の高いメキシコ相手には、やはり５バックに近い３-５-２システムを採用するのは間違いない。チリ戦ではダレイ・ブリントをCB、FWのディルク・カイトを左SBに置いた。その原因は左SBのブルーノ・マルティンス・インディの負傷だったが、今は回復。少なくともベンチ入りは問題なさそうだ。
 
　累積警告でチリ戦は出場停止だったロビン・ファン・ペルシが復帰したことは大きい。アリエン・ロッベンとともにグループリーグでは３点ずつを奪っており、その得点力がメキシコに大いに脅威を与えることは間違いない。
 
［試合結果］
第１戦：○５-１　スペイン
第２戦：○３-２　オーストラリア
第３戦：○２-０　チリ
 
［得点者］３点：ファン・ペルシ、ロッベン　２点：デパイ　１点：デフライ、フェル
［警　告］２回：ファン・ペルシ　１回：デフライ、デグズマン、ブリント
 
【メキシコの視点】
 
　優勝候補のブラジルとも引き分けてグループAを２位で突破したメキシコ。その原動力は、安定した守備力にある。ブラジル戦で攻守を連発した守護神のギジェルモ・オチョアもさることながら、CBのラファエル・マルケスの存在は大きい。「マルケスがいてくれるだけで、安心できる」（アンドレス・グアルダート）とチームメイトが絶賛するワールドカップ４回出場の35歳は、クロアチア戦で貴重なゴールも決めており、このオランダ戦でも大きな鍵を握るだろう。
 
　メキシコは、1994年アメリカ大会から６大会続けてグループリーグ突破を果たしているが、全てベスト16止まりに終わっている。ミゲル・エレーラ監督は「チームは、プレーもムードも非常にいい。オランダは名将であるファン・ハール監督が作り上げた強敵中の強敵だが、それでも我々はこの大会で新しい歴史を作る」と、地元開催だった86年大会以来のベスト８進出を誓った。
 
　ひとつ不安なのは、ボランチのホセ・バスケスが累積警告で出場できないこと。代わりに守備のスペシャリストであるカルロス・サルシードが起用されるだろうが、この出来が勝敗にも大きく関わってくるだろう。
 
［試合結果］
第１戦：○１-０　カメルーン
第２戦：△０-０　ブラジル
第３戦：○３-１　クロアチア
 
［得点者］１点：ペラルタ、マルケス、グアルダード、エルナンデス
［警　告］２回：バスケス　１回：H・モレーノ、アギラール、マルケス
 
◆対戦成績＆試合結果
 
オランダ
３勝１分け２敗
メキシコ
 
2010年５月26日　オランダ　２-１　メキシコ
2006年６月１日　オランダ　２-１　メキシコ
1998年６月25日　オランダ　２-２　メキシコ
1998年２月24日　メキシコ　２-３　オランダ
1961年４月19日　オランダ　１-２　メキシコ
※直近の５試合のみを記載
 
 
ワールドサッカーダイジェスト編集部