【移籍市場超速報】大型補強はイタリアから?|マンチェスター・U

カテゴリ:ワールド

ジャンルカ・ディ・マルツィオ

2014年02月26日

ファーガソンの後継者という重い十字架に耐えられる器では…

不振のユナイテッドが今夏の大型補強を画策中。中盤強化の切り札として、ユーベのポグバ(右)やビダル(左)をリストアップする。2年前に無償で手放したポグバに数千万ユーロの再投資も辞さない構えだ。(C)Getty Images

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 移籍マーケットの専門記者という、独自のフィールドを切り開いたイタリア人記者のジャンルカ・ディ・マルツィオ氏。

 バルセロナの監督を退任してから、その去就が注目されていたジョゼップ・グアルディオラのバイエルン入りをスクープして、一躍ヨーロッパ中にその名を知られるようになった業界随一の事情通が、『サッカーダイジェストWeb』で特ダネを超速報!

 ディ・マルツィオ記者のオフィシャルサイト『gianlucadimarzio.com』から、最新ニュースを厳選して毎日、お届けします。

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【マンチェスター・U】イタリアでショッピングを計画中

 正直言って、いまのマンチェスター・ユナイテッドを見ていると哀しい気持ちになる。ニュートラルなサッカーファンですら惹きつける魅力を持っていたチームが、ガソリンが切れたオンボロ自動車のようになってしまった。しかも、今になってケビン・ストロートマン(ローマ)、ポール・ポグバ、アルトゥーロ・ビダル(ともにユベントス)の獲得に大金を投じようとしているというのだから……。

 もっと早くそれを考えるべきだった。ストロートマンは長い間獲得リストに挙げ、交渉も進んでいたにもかかわらず、最後に決断しきれなかった。ポグバに至っては、下部組織で育て上げながら、移籍金ゼロで惜しげもなくユベントスにプレゼントした。それが“馬鹿げたオウンゴール”だったと気づいた時にはもう遅かった。それを今さら、何千万ユーロという大金を積んで買い戻そうというのだろうか。

 もちろん、ユナイテッドがカネをどのように使おうと彼らの勝手だ。確かなのは、今夏には文字通りの大刷新が待っており、そのスタートは新監督の招聘だということ。デイビッド・モイーズが、アレックス・ファーガソンの後継者という重い十字架に耐える器でなかったことは誰の目にも明らかだ。自信と権威を備えたもっとモダンな指揮官が求められている。

 ドルトムントを率いるユルゲン・クロップの名前が繰り返し囁かれているのもそれゆえだ。ジョゼ・モウリーニョ? ファーガソンは昨夏、チェルシーではなくユナイテッドを選ぶよう説得するべきだった。モウリーニョがオールド・トラフォード(ユナイテッドの本拠地)のベンチに魅力を感じていたのは明らか。昨夏はベストのタイミングだったが、今ではもう遅い。チェルシーのオーナー、ロマン・アブラモビッチが1年で手放すことはあり得ないだろう。

 アントニオ・コンテの名前も挙がっている。ゼロからチームを再構築するなら理想的な名前だろう。しかしユーベもコンテとの契約を2017年まで更新する準備ができている。現時点では、この夏に両者が袂を分かつ兆候は認められない。ともかくモイーズは今シーズンを終える前にユナイテッドを追い出されないよう、チームを立て直すことを考えるべきだ。あのユナイテッドがたった1年でこうなってしまうとは、なんて哀しいことだろう……。

【インテル】グアリンが契約延長交渉

 1月の移籍マーケットで一度は決まったミルコ・ヴチニッチ(ユベントス)との交換トレードが破談になり、不満を爆発させたフレディ・グアリンは、インテルとの関係が急速に改善。近日中にも2017年までの契約延長について、クラブと代理人が話し合う見通しだ。来週にもミラノを訪れるグアリンの代理人マルセロ・フェレイラは、会談の行方について極めて楽観的な見方をしている。

【ドルトムント】インモービレがターゲットに

 昨夏のU-21欧州選手権、そして今シーズンのトリノでゴールを積み重ねるチーロ・インモービレに、ヨーロッパからの注目が集まり始めた。ここまですでにPKなしで13得点を挙げているストライカーのプレーを、ドルトムントが何度もスカウトを送り込んでチェックしている。現時点で正式なオファーはないが、今後20日以内には共同保有権を持つユベントスとトリノになんらかのアプローチがありそうだ。今シーズンが終わればロベルト・レバンドフスキがチームを去る(バイエルン移籍が決定)。ドルトムントは、できるだけ多くの「保険」をかけておく必要があるのだ。

【翻訳:片野道郎】
【翻訳者からのごあいさつ】
 イタリアのスポーツ専門局『SkySport』を舞台に活躍するジャンルカ・ディ・マルツィオは、移籍専門記者という新たなジャンルを独力で切り開いた草分けにして、他をまったく寄せ付けないトップランナーです。

 イタリア国内ではすでに数年前から超メジャーな存在でしたが、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラ監督のバイエルン入りという大スクープをものにして、一躍ヨーロッパ中でその名を知られるようになりました。その後も、ウィリアン(当時シャフタール・ドネツク)がトッテナムからチェルシーに寝返った顛末など、イタリアにいながらワールドワイドな移籍情報をいくつもスクープしています。

 セリエAから下部リーグまで各クラブの会長やスポーツディレクターはもちろん、代理人からスカウトまで膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち(iPhoneのアドレス帳には3000人以上のコンタクトが入っています)、他の記者には絶対入手できないディープな情報をキャッチ。素晴らしいのは、しっかり裏が取れるまでは決して情報を出さないところです。

 ご存じの通り、世界中を飛び交っている移籍関連ニュースの大半は、誰かの願望や思惑に基づくただの噂でありそれ以上ではありませんが、ディ・マルツィオが発信するニュースは、すべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではありません。移籍ネタに関しては、どんなにありそうな話でもディ・マルツィオが書くまでは嘘か本当かわからない、どんなにあり得ない話でもディ・マルツィオが書いたら本当、というのが、もはやこの業界の常識になっているくらいです。

 ツイッターのフォロワーは全世界で約30万人。日本では13年7月から『ワールドサッカーダイジェスト』誌に連載コラムを寄稿しています。先月、この連載を休載した時には、日本のフォロワーからいくつも問い合わせのリプライが飛んで来たほどの人気です。

 そんなディ・マルツィオのオフィシャルサイト『gianlucadimarzio.com』から、移籍関連を中心とする最新ニュースを毎日厳選してお伝えするのがこのコーナー。サプライズはあっても「ガセ」はありませんから、安心してお読みください。(片野道郎)
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