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【コラム】ワールドクラスにも簡単ではない今のJリーグでも、イニエスタが期待を裏切る姿は想像がつかない!

カテゴリ:Jリーグ

加部 究

2018年05月25日

イニエスタが日本サッカーの手本となる理由と助っ人を取り巻く現状。

24日に神戸加入が発表されたイニエスタ。そのプレースタイルは日本サッカーにとって、得難き教材となるはずだ。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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 バルセロナで華麗なパスサッカーの主軸を担ってきたアンドレス・イニエスタの神戸加入がついに実現した。海外メディアも驚きを持って伝えたスーパースターのJリーグ加入は、果たして日本サッカーにとっていかなる意味を持つのか? 
 
――◆――◆――

 21世紀に入り、日本の指導者たちが目指したのは、言わばアンドレス・イニエスタのようなプレーヤーの育成だった。

 圧倒的な身体能力に恵まれたわけではない。だが完璧なスキルと判断力を備え、ボールを失わず常に相手の裏をかき、状況ごとに極上の味付けを施す。簡単に言えば、賢くゲームを読める上手い選手。多くの指導者たちは、そんな理想を描き、身体の向き、繊細なボール扱い、無駄のないターンなどを強調してきた。他のどんな助っ人と比較しても、イニエスタのJ加入が圧倒的なインパクトを持つのは、こうして日本サッカーの手本として多くのシンパシーを集めているからだ。


 Jリーグが創設された1990年代は、年金狙いと揶揄されたビッグネームと日本の選手たちの間に、明白な差があった。もちろんガリー・リネカーやベベットなど期待を裏切ったスターもいるが、大半の助っ人選手にとって額面通りの活躍を見せるのは難しいことではなかった。やがてピクシー、レオナルド、サンパイオ、エムボマなど各国の現役代表クラスもJの舞台に立ち、世紀末には全盛を迎える。ところがボスマン判決を機に欧州市場が急騰すると、どうしても本場の一級品は高嶺の花で手が出せなくなった。
 
 そんな閉塞状況を打破しようと、大きな投資に踏み切ったのがC大阪だった。リネカー、サルバトーレ・スキラッチに続き、久しぶりにワールドカップ得点王のディエゴ・フォルランを獲得。だがせっかくの大物助っ人は、チームが混迷を極めるとベンチに座るようになり、文字通り「宝の持ち腐れ」となってJ2降格の憂き目にあった。また神戸は、ルーカス・ポドルスキを獲得したが、チーム内での活かし方も不徹底で、今のところ不発に終わっている。

 前世紀に比べると、Jリーグの助っ人の見極めは格段に難しくなった。今世紀初頭までは、来日した助っ人がそのまま牽引車になった。しかし最近では全員のハードワークがないと戦術が機能しない。同時に日本サッカーも底上げされたので、ゴールを決めるという一芸が傑出するだけでは、プラスの効果は保証されなくなった。
 
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