“ポゼッションはうまいが勝負弱い”レイソルに加藤新監督は何をもたらすのか?

カテゴリ:Jリーグ

鈴木潤

2018年05月16日

「どの試合でも、手も足も出なかった試合というのはなかった」

1月の新体制発表会(写真)では、ヘッドコーチとしての決意も述べていた。加藤新監督のもとで、チームはどう生まれ変わるだろうか? 写真:田中研治

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 J1リーグ14節の川崎戦で1−2の逆転負けを喫した翌日、柏は下平隆宏監督の解任を発表した。後任監督には加藤望ヘッドコーチが昇格することが決まった。

 産業能率大で監督を4年に渡って務めた経験こそあるものの、Jリーグでは初采配となる。加藤監督がどのようなサッカーを見せるのか、現時点では憶測の域を出ない。ただ、13日のメディア対応で口にした言葉と、新体制始動初日となった15日の練習、及び選手たちの言葉から、おぼろげながらではあるが、その姿が見えてきた。

 まず、13日のメディア対応で示した意思表示も、そして15日の練習前のミーティングで選手たちに強く要求したことも「自分の力を出し惜しみせずに、すべて出し切ってほしい」ということだった。

 加藤監督は、その点を掘り下げて次のように語っている。

「試合でゴール前の厳しさ、激しさ、本当にゴールを奪う意思というものが出るようなトレーニングをしていきたい」
「(選手の選考基準は)戦える選手を選んでいければと思っています。全員にそういう気持ちがありますが、どのくらいの熱量を持っているのかを見ていきたい」

 加藤監督が、こうした内面的な部分を強調するのには理由がある。この2、3年、大谷秀和や栗澤僚一は、ことあるごとに「甘え」や「厳しさの欠如」、あるいは「勝利への執着心が足りない」とチームが抱える課題を指摘していた。現に今季を振り返ってみても、柏が今公式戦で喫した敗戦は11のうち、ACLグループステージ5節の全北現代戦を0−2を除けば、すべて1点差の敗戦である。

 大谷が「どの試合でも、手も足も出なかった試合というのはなかった。自分たちで結果を変えられる試合ばかりだった」と振り返るように、紙一重の差で敗れた印象が強い。それは戦術面の問題だけでなく、勝負強さ、闘争心、執着心という部分の欠如がその結果を招いた一因だと、加藤監督もヘッドコーチを5か月務めていた間に感じていたのだろう。
 
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