仮想セネガル戦で、相手の攻撃を抑えるヒントは昨秋の欧州遠征にあるようだ。
 
　23日にマリと対戦する日本代表。ロシア・ワールドカップ第２戦でセネガルと対戦するだけに、今回のテストマッチは本番を想定した戦いとなる。
 
　身体能力の高さと、日本ではあまり見られない独特のリズムを持つ個の力をいかに止めるか。アフリカ特有の武器への対応がマリ戦のポイントだ。

　しかし、今回の欧州遠征は吉田麻也（サウサンプトン）が不在。守備の柱を欠いており、CBを務める昌子源（鹿島）には大きな期待が寄せられている。
 
 　22日の前日練習後に取材に応じた昌子は、「そんなに深く考えず、自分の思い通りのプレーをしたいと思っている。本選に行った時に麻也君が初戦で怪我をするかもしれない。なので、いる選手で勝ちにいきたい」と意気込みを語った。
 
　吉田を欠くなかで結果を残せば、本大会のメンバー入りに近づく。自身の存在をアピールする場のマリ戦において、昌子が参考にするのは昨秋のブラジル戦とベルギー戦だという。
 
「ブラジル戦は個と個の対決で負けて、それをチームで修正したのがベルギー戦だったと思う。単純な個でいうと差があると外から見ていても思った」
 
　ブラジル戦は、個の力をまざまざと見せつけられた。逆にベルギー戦は反省点を生かして善戦するも、ゴール前で身体を張れなかった姿が脳裏に焼き付いている。２試合とも出場機会は得られなかったが、昌子にとっては大きな衝撃を受けた一戦だ。

「（ブラジル戦は）デュエルに持ち込む前にファーストタッチで抜かれ、身体を当てさせてもらえなかった。球際の勝負に持ち込めなかったと思う。ベルギー戦はクロスから失点した。そこでいかにタイトにマークをするか。そこはどれだけ世界の相手が上手かったとしても、デュエルの勝負になる」
 
　個の力に対応するためには組織力が必要不可欠。そのうえでヴァイッド・ハリルホジッチ監督が常々口にする“デュエル”で個の力も発揮する。昌子は過去の教訓をマリ戦で生かし、指揮官の信頼を勝ち取る構えだ。


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