[J１リーグ４節]名古屋０-１川崎／３月18日／豊田ス
 
　Ｊ１リーグ４節の名古屋と川崎の一戦は、65分に大久保嘉人が奪った１点を守り切った川崎がアウェーゲームで白星を飾り、３勝１分けと無敗のままリーグ首位に立った。
 
　名古屋の強力攻撃陣を抑え、完封勝利に大きく貢献したのは川崎のディフェンスリーダーである谷口彰悟だ。主にマッチアップしたのは元ブラジル代表のジョー。ヨーロッパでの経験も豊富なストライカーで、昨季はブラジルリーグ１部の得点王とMVPに輝いた大物である。
 
　192センチ・97キロと屈強な肉体を持つFWの第一印象は「やっぱり強い」だったという。さらに“上手さ”にも舌を巻いた。
 
「ポストプレーはめちゃくちゃ上手かったですね。パスにタイミングよく入られたら、まずボールを取れないです。そして的確に周りも使う。（映像を見て）分かっていたつもりですが、実際に対戦してみてこのふたつは改めて凄いなと実感しました」
 
　もっとも世界レベルの実力に驚きつつ、通用した部分もあったという。
 
「ジャストと言える自分のタイミングで球際に行けた時や、空中戦の競り合いでなら戦えるなという手応えは得られました。そういうところを含めて、すべてでやられたという印象はありません。こういったクラスの選手と戦えて良かったですし、ゼロで抑えられたので、そこは自信にして良いんじゃないかなと思います」

　さらにチームとしての戦い方に関しては、結果を残せたところに意味があったと話す。
 
「前が点を取ってくれたので、ゼロで終わらせることにこだわっていました。追加点を奪えず、らしくない勝ち方でしたが、こういう勝利は去年多くできていました。今日のようなゲーム運びをできるようになれば強くなるなと思います」
 
　ジョーはいまだ本調子とは言えないのかもしれない。ただ名古屋戦はチーム、そして谷口個人としても手応えを得られる大きな一戦になったようだ。
 
取材・文●本田健介（サッカーダイジェスト編集部）

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