トッテナム・ホットスパーの公式ツイッターは２月11日、とある名手の誕生日を祝福し、本拠地ホワイト・ハート・レーンを熱狂させるゴール集を掲載した。オランダが生んだ天才MF、ラファエル・ファン・デルファールトだ。
 
　スパーズ（トッテナムの愛称）に在籍したのは2010年夏からのわずか２シーズンだが、文字通り、記録にも記憶にも残るアイドルだった。自慢の左足を駆使した技巧で中盤を牛耳り、ゴールにアシストとファンタジー溢れるフィニッシュワークで観衆を魅了。2010－11シーズンにはミラン、インテルなど強豪を撃破したスパーズを牽引し、チャンピオンズ・リーグ８強に導いた。
 
　伝統的にトッテナムは、ジミー・グリーブスやオジー・アルディレス、グレン・ホドル、クリス・ワドル、ポール・ガスコイン、ダビド・ジノラなど、イングランドでは珍しく“芸術家”が幅を利かせ、支持を得てきたクラブ。若き日のルカ・モドリッチ、ガレス・ベイルらと魅惑のアタックを形成したファン・デルファールトは誰よりもファンに愛され、図抜けた人気を誇った。
 
　ツイートへの書き込みには「君はいまでも僕たちのアイドルだ」「みんな君が大好きだよ！」「ビッグバウトで勝負強かった。だからみんな忘れないんだ」などなど、やはり好意的なものが圧倒的に多い。どこまでも絵になる男なのだ。
 
　2012年夏にハンブルクへ移籍したファン・デルファールトは、スペインのベティスを経て、現在はデンマークのミッティランでプレーしている。35歳となった天才肌。そのテクニックとフットボールセンスに、衰えは見られない。