W杯出場を決めた「なでしこ」。真の戦いはこれから

カテゴリ:日本代表

早草紀子

2014年05月19日

W杯出場権獲得にも過剰な喜びはなく。

ゴールを喜ぶ川澄と宮間。欧州組の大半の主力選手を欠くなか、まずはW杯出場権を獲得してみせた。(C) Getty Images

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  欧州組をほとんど招集できなかった今大会は、エースの大儀見優季(※グループリーグ3戦のみの合流)、宇津木瑠美以外の選手の招集が叶わず。苦しい台所事情での戦いを強いられている。
 
 前回女王のオーストラリアとの初戦は、現状でのほぼベストメンバーで臨んだが、近年稀に見る酷い立ち上がりとなってしまった。日本の十八番である前線からのプレスをかいくぐる、オーストラリアのショートカウンターの脅威は想像以上で、最終ラインの連係の乱れもあり、失点を重ねてしまう。攻守両面で噛み合わず、後半を待たずに大儀見優季が投入され、なんとかドローにこぎつけたものの、現状の課題が浮き彫りとなった初戦だった。
 
 続くベトナム戦はコンビネーションの悪かった最終ラインのメンバーはそのままに、ボランチに澤穂希が復活、右サイドに木龍七瀬、2トップを大儀見、菅澤優衣香として臨む。格下相手にも戦力を落とさなかったのは、まだスタメンクラスですら、チームが固まっていないからだ。地力に勝る日本は自陣に張り付くベトナムの守備を引き剥がしながら、4-0で勝利を収めるものの、収穫と言える材料は乏しかった。
 
 それでも、最終戦には佐々木監督の思惑通り、招集した全選手の起用が叶い、若手も奮起した。主力から入ったのはボランチの阪口夢穂だけ。ここでアピールできなければ、決勝トーナメント以降、自分たちの出番はない。新戦力組はこの一戦にかけていた。
 
 人一倍危機感を募らせていたのは吉良知夏だ。初戦ではスタメンに抜擢されながら、力を発揮できず、前半35分でエース大儀見との交代を命じられた。その差を見せつけられた悔しさをバネに、この一戦では先制点を含む2ゴールを挙げ、「ゴールだけでなく、90分間続いたキレのある動きを評価する」と、指揮官に認めさせた。
 
 このヨルダン戦を7-0で大勝した日本はワールドカップ出場権を獲得したが、選手たちは至って冷静だ。「(ワールドカップ出場権のかかった)こういうピッチに立てるのは光栄なこと」とした吉良でさえ、出場権獲得に”嬉しい”という言葉は使わず、「ホッとした」と安堵の表情を見せた。
 
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