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タイプ別に見る“なでしこ”の後継者たち―東京五輪の金メダルを託されるU-17女子代表の逸材

カテゴリ:日本代表

西森彰

2014年04月07日

至上命題ともいえる東京五輪での金メダル獲得を。

 U-17女子ワールドカップを制した「リトルなでしこ」の快挙は、単にこの世代が世界の頂点に立ったということだけを意味しているのではない。日本女子サッカー界全体にとっても、未来への大きな光明となったのである。

 2011年のワールドカップで世界王者となって以降、なでしこジャパンには世代交代という重要な課題が付いて回っていたが、ここまではそれがうまく進まず、行く手には暗雲が垂れ込めているという見方も少なくなかった。

 そうしたなかで達成されたのが、リトルなでしこの優勝だ。コスタリカの地で躍動した彼女たちの存在がいま、俄然、脚光を浴びているのは、来年の女子ワールドカップ、2年後のリオ五輪のみならず、さらにその先、至上命題ともいえる2020年東京五輪での金メダル獲得というミッションを担う世代だからだ。世界を制したリトルなでしこの、逸材中の逸材を厳選して紹介しよう。

杉田妃和(右)&長谷川唯(左) (C) Getty Images

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松本真未子 (C) Getty Images

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【圧倒的なサッカーセンスの「ポスト宮間あや」】
杉田妃和 Hina SUGITA
(MF/藤枝順心高校)

リトルなでしこのキャプテン。小柄な体格をハンデに感じさせないサッカーセンスと両足の正確なキック。その存在は“ポスト宮間あや(岡山湯郷Belle)”とでも言うべきか。前回大会の悔しさを糧に、チームメイトへのコーチング、素早い攻守の切り替えといった側面で成長を示し、今大会は得点ランキング3位の5ゴールに2アシストをマークしながら、守備でも大きく貢献した。獅子奮迅の活躍が認められ、ゴールデンボール賞(大会MVP)を受賞。FIFA国際トーナメントでのMVP獲得は、2008年U-17女子W杯の岩渕真奈(ホッフェンハイム)、11年女子W杯の澤穂希(INAC神戸レオネッサ)に続く快挙だ。

【幅広いマルチロールの「ポスト安藤梢」】
長谷川唯 Yui HASEGAWA
(日テレ・ベレーザ)

安藤梢(フランクフルト)のような、プレーの幅が広いマルチロールだ。もともと飛び級でU-20女子W杯出場を予定していたが、アジア地区予選で敗退。今大会に転戦した経緯がある。リトルなでしこでは数少ない、なでしこリーグに本籍を置くプレーヤー。トップレベルでプレーしてきた経験を武器に、前の小林里歌子(常盤木学園)、後ろの杉田妃和らと攻撃を組み立てた。準MVP(シルバーボール)受賞は、経験不足に目をつぶり、なでしこリーグで起用し続けた寺谷眞弓監督(日テレ・ベレーザ)へ、なによりの恩返しだろう。

【落ち着き払った「ポスト山郷のぞみ」】
松本真未子 Mamiko MATSUBARA
(GK/浦和レッドダイヤモンズレディースユース)

池田咲起子ら優れたGKを輩出する浦和レッドダイヤモンズレディースの下部組織から、またひとり有望株があらわれた。今大会のリトルなでしこには、所属チームと違うポジションでプレーするDFが多かった。そうした状況下で松本は、尊敬する浦和の初代守護神・山郷のぞみ(現ASエルフェン埼玉)同様、落ち着き払ったプレーを披露する。チームメイトを落ち着かせ、出場5試合450分間で失点はわずかに1。今大会最優秀GK(ゴールデングローブ賞)に選出されたのも納得の安定感だった。
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