前半、主導権を握ったのは、ホームの鹿島ユース（以下、鹿島）だった。
 
　マンツーマン気味のディフェンスで、清水ユース（以下、清水）の得意とする中盤のパスワークを封じに掛かり、奪っては１トップの鈴木優磨に素早く当てて、吉岡樹利也と色摩雄貴の両ワイド、トップ下の田中稔也らが積極的に前に出て、素早い攻撃を仕掛けた。
 
　32分、アンカーの平戸太貴が中央でボールを受けると、そのまま色摩とのワンツーで最終ラインを突破。先制ゴールを挙げる。
 
　その後も鹿島が猛攻を仕掛けるが、CB宮本航汰を中心とした清水の守備を切り崩せずにいると、徐々に流れは清水へ傾いていく。前半アディショナルタイム、清水はカウンターからFW大野椋馬が同点ゴールを叩き込む。
 
　すると、後半は「相手はマンマークなので、スペースを突いていくように」という大榎克己監督の指示に応え、清水がテンポの良いパスワークを展開。52分に鹿島の色摩のゴールで勝ち越されるが、CB宮本をボランチに上げて起点を作ると、88分には水谷が同点ゴールを挙げる。
 
　さらに「（ロスタイムの）４分あれば、もう１点取れると思った」（水谷）と、逆転を狙いに行った清水は、宮本をトップ下に上げる。これが奏功し、宮本のパスを起点に交代出場のMF柴田祐輔が２試合連続となるゴールを叩き込み、土壇場で逆転に成功した。
 
　最後まで攻め手を緩めなかった清水はこれで開幕５連勝。対する鹿島は二度のリードを守りきれず、ホームで手痛い敗戦を喫した。

取材・文：安藤隆人（サッカージャーナリスト）

【U－18プレミアphoto】 ５節 ［EAST］鹿島ユース 対 清水ユース

【５節の結果】
 
［EAST］
札幌U-18 １-５ 青森山田
流経大柏 ０-２ 市立船橋
柏U-18 ５-１ 三菱養和SCユース
JFAアカデミー福島 １-１ 東京Vユース
 
［WEST］
名古屋U18 ３-０ 東山
富山一 １-２ 広島ユース
神戸U-18 ０-３ 東福岡
京都U-18 １-１ G大阪ユース
C大阪U-18 ２-１ 京都橘