国外クラブに移籍して、そう主張する選手も少なくない。実際、言葉ができなくてもプレーは可能だ。とはいえ、現地の言葉でコミュニケーションを取ることの重要性を否定する人はいないだろう。
ウェールズ代表のガレス・ベイルがトッテナムからレアル・マドリーに移籍してから、4年が過ぎた。だが、インタビューや会見で、彼が長くスペイン語を話すことはあまりない。そのため、「言葉の壁がパフォーマンスに影響しているのではないか」といわれたこともあった。
スペイン紙『マルカ』によると、ベイルのスペイン語は決して悪くないものの、完璧に話そうとするあまり、「恐れ」を抱いているのだという。選手のスペイン語教師が『ラ・セスタ』の番組で明かしている。
ベイルにスペイン語を教えているマイケル・ゴメス氏は、「語学力にさらなる磨きをかけるために授業が必要なことや、スペインでの生活にもっと慣れなければいけないことは、彼も分かっている」と、語学力や生活への適応が万全とは言えないと認めている。
その上でゴメス氏は「彼のスペイン語レベルは、インタビューで見せている以上なんだ」と明かした。そして、ベイルがミスを恐れて公の場で多くを話していないだけであると述べている。
「彼は、大変な完璧主義者なんだ。それで、かなりのレベルにならないと自分は完璧じゃないと感じて、(発言を)カットしてしまうんだよ」
だが、ミスを恐れて発言しなければ、上達の機会を失うことにも繋がる。ゴメス氏は「彼のスペイン語がもっと上手くなるように、そして何よりも、その恐れを少しでもなくせるように、我々は全力を尽くす」と、今後もベイルの語学力向上に貢献したいと意気込んだ。
プレミアリーグ復帰の噂も絶えないなかで、リーガ・エスパニョーラで5年目のシーズンを迎えたベイルが、誰もが感嘆するほどのスペイン語を披露する時は訪れるだろうか。
