過去にはユースの試合で36枚のレッドカードが出た例も。

85分には、2枚目のイエローカードをもらったベジタクシュのハッチンソン(左から2人目)が退場に。レッドカード5枚、さらにイエローカード12枚が飛び交った大乱戦は、ホームのフェネルバフチェが2-1で勝利を収めた。(C) Getty Images
現地時間9月23日のイスタンブール・ダービーは、5枚のレッドカードと12枚のイエローカードが乱れ飛ぶ大乱戦となった。
フェネルバフチェが国内リーグ2連覇中の王者ベジクタシュをホームに迎えたこの一戦。最初の“犠牲者”はベジクタシュのウインガー、リカルド・カレスマだった。
41分にマテュー・ヴァルビュエナを倒してイエローカードをもらったポルトガル代表FWは、そのわずか2分後、味方からのパスが足元に収まらず、こぼれたボールを取りに行こうとして敵CBのルイス・ネトを倒してしまい、早くも2枚のカード。退場処分となってしまう。
さらにその直後、今度は同胞カレスマを退場に追い込んだフェネルバフチェのネトが、裏に抜け出たジェンク・トスンを止めようとしてハードタックルをかまし一発退場。両チームともハーフタイムを待たずして10人で戦うはめになった。
試合がさらに荒れたのが、前半にPKで先制したフェネルバフチェが逃げ切り態勢に入った終盤だ。
まず85分、フェネルバフチェのCF、フィンセント・ヤンセンの中央突破を阻もうとしたMFアティバ・ハッチンソンが、このオランダ代表FWを後ろから引っかけて2枚目のイエローカードをもらい退場に。しかも倒した場所はペナルティーエリアの手前だったにもかかわらず、PKの判定……。これをヤンセンが自ら決め、フェネルバフチェがリードを2点に広げる。ベジクタシュにとっては、まさに泣き面に蜂だった。
しかし、その1分後にライアン・バベルのゴールでベジクタシュが1点差に詰め寄ると、その直後だ。沈滞ムードから一転して押せ押せとなったベジクタシュの攻勢に耐えかねたのか、フェネルバフチェの左SBイスマイル・コイバシュが、足裏を見せる危険なタックルでオウズハン・オズヤクブの足を削り一発退場となる。
試合はその後の猛攻を凌いだフェネルバフチェがそのまま2-1で逃げ切ったが、収まらないのがベジクタシュ側だ。
退場者を2人出しただけでなく、アルバロ・ネグレドのゴールが微妙なオフサイド判定で認められなかったり、フェネルバフチェにはふたつのPKが与えられたにもかかわらず(しかも既述のようにふたつ目は明らかにペナルティーエリア外でのファウルだった)、ジェンクがペナルティーエリア内で倒された場面では笛が吹かれなかったりと、相次ぐ相手寄りの判定にフラストレーションを募らせ、後半には激昂したシェノール・ギネシュ監督が退席処分にもなっていた。試合終了間際には、ネグレドが主審のアリ・パラブユクに偶然を装ってショルダータックルを見舞う場面も……。
そして試合終了直後、アリ主審に詰め寄ったキャプテンのオウズハンにイエローカードが提示される。すでに前半に1枚カードをもらっていたオウズハンは、試合後にもかかわらず、これで退場処分に。シェノール・ギネシュ監督も含めれば、両軍合わせて6人の退場者を出した試合はこうして幕を閉じた。
『フランス・フットボール』誌によると、過去にはパラグアイのユースレベルの試合で36枚(!)のレッドカードが出た試合があったそうだが、いやはやプロのトップレベルのゲームで5枚のレッドカード(+監督の退席処分)とは滅多にお目にかかれるものではない。さすがは世界有数の熱狂度を誇ると言われるイスタンブール・ダービーといったところか。
文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
フェネルバフチェが国内リーグ2連覇中の王者ベジクタシュをホームに迎えたこの一戦。最初の“犠牲者”はベジクタシュのウインガー、リカルド・カレスマだった。
41分にマテュー・ヴァルビュエナを倒してイエローカードをもらったポルトガル代表FWは、そのわずか2分後、味方からのパスが足元に収まらず、こぼれたボールを取りに行こうとして敵CBのルイス・ネトを倒してしまい、早くも2枚のカード。退場処分となってしまう。
さらにその直後、今度は同胞カレスマを退場に追い込んだフェネルバフチェのネトが、裏に抜け出たジェンク・トスンを止めようとしてハードタックルをかまし一発退場。両チームともハーフタイムを待たずして10人で戦うはめになった。
試合がさらに荒れたのが、前半にPKで先制したフェネルバフチェが逃げ切り態勢に入った終盤だ。
まず85分、フェネルバフチェのCF、フィンセント・ヤンセンの中央突破を阻もうとしたMFアティバ・ハッチンソンが、このオランダ代表FWを後ろから引っかけて2枚目のイエローカードをもらい退場に。しかも倒した場所はペナルティーエリアの手前だったにもかかわらず、PKの判定……。これをヤンセンが自ら決め、フェネルバフチェがリードを2点に広げる。ベジクタシュにとっては、まさに泣き面に蜂だった。
しかし、その1分後にライアン・バベルのゴールでベジクタシュが1点差に詰め寄ると、その直後だ。沈滞ムードから一転して押せ押せとなったベジクタシュの攻勢に耐えかねたのか、フェネルバフチェの左SBイスマイル・コイバシュが、足裏を見せる危険なタックルでオウズハン・オズヤクブの足を削り一発退場となる。
試合はその後の猛攻を凌いだフェネルバフチェがそのまま2-1で逃げ切ったが、収まらないのがベジクタシュ側だ。
退場者を2人出しただけでなく、アルバロ・ネグレドのゴールが微妙なオフサイド判定で認められなかったり、フェネルバフチェにはふたつのPKが与えられたにもかかわらず(しかも既述のようにふたつ目は明らかにペナルティーエリア外でのファウルだった)、ジェンクがペナルティーエリア内で倒された場面では笛が吹かれなかったりと、相次ぐ相手寄りの判定にフラストレーションを募らせ、後半には激昂したシェノール・ギネシュ監督が退席処分にもなっていた。試合終了間際には、ネグレドが主審のアリ・パラブユクに偶然を装ってショルダータックルを見舞う場面も……。
そして試合終了直後、アリ主審に詰め寄ったキャプテンのオウズハンにイエローカードが提示される。すでに前半に1枚カードをもらっていたオウズハンは、試合後にもかかわらず、これで退場処分に。シェノール・ギネシュ監督も含めれば、両軍合わせて6人の退場者を出した試合はこうして幕を閉じた。
『フランス・フットボール』誌によると、過去にはパラグアイのユースレベルの試合で36枚(!)のレッドカードが出た試合があったそうだが、いやはやプロのトップレベルのゲームで5枚のレッドカード(+監督の退席処分)とは滅多にお目にかかれるものではない。さすがは世界有数の熱狂度を誇ると言われるイスタンブール・ダービーといったところか。
文:ワールドサッカーダイジェスト編集部