【番記者通信】レッテルをはがし、新時代の入り口に|マンチェスター・C

カテゴリ:メガクラブ

スチュアート・ブレナン

2014年04月08日

タレントを「買う」から、「育てる」へ。

巨大な戦力にモノを言わせている印象は、あくまで先入観。少数精鋭のシティは、新時代の扉を開こうとしている。 (C) Getty Images

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 残り6節の時点でのデータだ。シーズンを通してシティが起用した選手の数は23人。リーグで最少だ。覇権を争うチェルシーとリバプール、そしてアーセナルは25人、7位に沈むマンチェスター・ユナイテッドは27人をピッチに立たせている。

 タレントを買い漁ってのし上がった金満クラブというレッテルを、一面ではがすデータだろう。特大のスカッドを持て余しているという先入観は間違いだ。23人のうち、マヌエル・ペレグリーニ監督が中心的に使う主力メンバーは17人で、いまのシティはまさに少数精鋭である。

 もっとも、ペレグリーニ監督は、完全にスタメンを固めて戦っているわけではない。ユナイテッド(3月25日の28節延期分)とアーセナル(同29日の32節)との連戦まで、プレミアリーグでは2試合続けて同じ11人を先発で起用していなかった。「レギュラーなどはいない。あるのはチームだけだ」との言葉通りの采配を、指揮官は見せていたわけだ。

 巧みな舵取りでチームを首位戦線に導くペレグリーニの下、成熟した集団となったシティ。カネにモノを言わせた、闇雲な拡大・膨張の時代はすでに過ぎ去った。今夏の強化も必要最小限のピンポイント補強となるだろう。タレントを「買う」から、「育てる」へ。シティは新時代の入り口に立っている。

【記者】
Stuart BRENNAN|Manchester Evening News
スチュアート・ブレナン/マンチェスター・イブニング・ニュース
マンチェスターの地元紙『マンチェスター・イブニング・ニュース』のフットボール記者で、2009年から番記者としてシティに密着。それまではユナイテッドを担当し、両クラブの事情に精通する。

【翻訳】
松澤浩三
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