浦和、東京ともに課題が浮き彫りになった一戦で、印象に残ったゴール裏でのふたつの場面。

敵地で浦和に敗れたFC東京。3連勝を逃し、順位を10位に落とした。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

Jリーグではあまり見られないFC東京のサポーターが起こした行動とは? 写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)
優勝候補に挙げられながら中位に埋没。両者の課題が浮き彫りとなった一戦だった。
浦和と東京に共通する課題は、ゲームをしっかりと組み立てられないということだ。
浦和はボール支配を志向しながらも、逆にパスを回される時間が長く、2度のゴールを除けばいい形は少なかった。東京が巻き返しに出た終盤はカウンターから決定機を迎えたが、ダメ押しの3点目を奪えず、守りも不安定で落ち着いて逃げ切ることはできなかった。
敗れた東京も、評価できるところは少ない。
このチームで気になるのは、質量ともに豊富な前線のタレントが噛み合っていないということ。本来はグループであるはずなのに、ソロ活動しているように見えるのだ。特に大久保とウタカ。ふたりの得点王はひとりで決めようとするあまり、呼吸やコンビネーションが感じられない。
結局、勝敗を分けたのも、その部分だ。
3、4人の素早いコンビネーションで2ゴールを奪った浦和に対して、東京はタレントを次々と投入しただけだった。その効果で終盤は押し込んだが、最後までアンサンブルが生まれることはなかった。
シーズンは長いようで短い。
開幕直後を振り返ると、大久保は「このチームには形がない」と言い続けていた。結局、これといった形がないまま8月下旬になっているのだ。正直なところ、収穫の秋はイメージできない。
東京に厳しいことを書いてきたが、ゴール裏に目を移すとふたつの場面が印象に残った。どちらもサポーターの行動である。
ひとつは雷雨が収まり、彼らがゴール裏スタンドに一斉に入ってきた場面。ドカドカと太鼓を叩き、派手に旗を振り回しながら、一斉にゴール裏に入ってきた。その様子がとても賑やかで良かったのだ。
アルゼンチンでは南米版ウルトラスの「バーラ・ブラバ」という怖い集団がいて、試合開始直後に大騒ぎしながらスタンドに入ってくる。その光景がちょっと重なり、ちょっと得した気分になった。
もうひとつは前半終了直後のコール。1-2での折り返しを迎えた彼らは、一斉に「ショーヤ」コールを繰り返した。もちろん、中島を出せ、というアピールだ。
【PHOTO】浦和2-1FC東京|橋本の同点弾、中島投入も実らず…
浦和と東京に共通する課題は、ゲームをしっかりと組み立てられないということだ。
浦和はボール支配を志向しながらも、逆にパスを回される時間が長く、2度のゴールを除けばいい形は少なかった。東京が巻き返しに出た終盤はカウンターから決定機を迎えたが、ダメ押しの3点目を奪えず、守りも不安定で落ち着いて逃げ切ることはできなかった。
敗れた東京も、評価できるところは少ない。
このチームで気になるのは、質量ともに豊富な前線のタレントが噛み合っていないということ。本来はグループであるはずなのに、ソロ活動しているように見えるのだ。特に大久保とウタカ。ふたりの得点王はひとりで決めようとするあまり、呼吸やコンビネーションが感じられない。
結局、勝敗を分けたのも、その部分だ。
3、4人の素早いコンビネーションで2ゴールを奪った浦和に対して、東京はタレントを次々と投入しただけだった。その効果で終盤は押し込んだが、最後までアンサンブルが生まれることはなかった。
シーズンは長いようで短い。
開幕直後を振り返ると、大久保は「このチームには形がない」と言い続けていた。結局、これといった形がないまま8月下旬になっているのだ。正直なところ、収穫の秋はイメージできない。
東京に厳しいことを書いてきたが、ゴール裏に目を移すとふたつの場面が印象に残った。どちらもサポーターの行動である。
ひとつは雷雨が収まり、彼らがゴール裏スタンドに一斉に入ってきた場面。ドカドカと太鼓を叩き、派手に旗を振り回しながら、一斉にゴール裏に入ってきた。その様子がとても賑やかで良かったのだ。
アルゼンチンでは南米版ウルトラスの「バーラ・ブラバ」という怖い集団がいて、試合開始直後に大騒ぎしながらスタンドに入ってくる。その光景がちょっと重なり、ちょっと得した気分になった。
もうひとつは前半終了直後のコール。1-2での折り返しを迎えた彼らは、一斉に「ショーヤ」コールを繰り返した。もちろん、中島を出せ、というアピールだ。
【PHOTO】浦和2-1FC東京|橋本の同点弾、中島投入も実らず…