賛否両論のVARsの現状。最新テクノロジーはロシアW杯に間に合うのか?

カテゴリ:Jリーグ

サッカーダイジェスト編集部

2017年07月19日

日本協会がレフェリーブリーフィングを開催。

コンフェデ杯ではビデオ判定によるドタバタ退場劇も。機械はしっかり機能しても、それを使う人間のミスがなくなることはない。 (C) Getty Images

画像を見る

 日本サッカー協会は7月19日、JFAハウスで第4回レフェリーブリーフィングを開催。会見ではスイス・チューリッヒで行なわれた第4回VARs(ビデオアシスタントレフェリー)ワークショップに基づいて、VARsに関する説明がされた。
 
 VARsによる判定が初めて適用されたのは、昨年のクラブ・ワールドカップ準決勝・鹿島対アトレティコ・ナシオナルの一戦。その後は、U-20ワールドカップやコンフェデレーションズカップでも採用されている。
 
 VARsをめぐっては、精度の高い判定が可能になった一方で判定までに時間がかかるなど、賛否両論の声が上がっている。だが、IFAB(国際サッカー評議会)は昨年の日本で開催されたクラブ・ワールドカップのほか、オランダ、アメリカ、イタリアでもテストを実施し、手順を改善したという。
 
 今後はオーストラリア、ブラジル、フランス、メキシコ、サウジアラビアなどの16か国でVARsの実験が予定されている。その後、2018年3月にロシア・ワールドカップでVARsが採用されるか否かについて最終決定が下されるという。
 
 VARsは得点、PK、一発退場、人間違い…など、試合結果を大きく左右するレフェリングに対して「明らかな間違い」であったかどうかを判定するものだが、最終判断はテクノロジーではなく、あくまで人間である。適用となれば、重要な場面での誤審は劇的に減ると考えられるものの、前述したように現状では判定までに時間がかかるといったネガティブな声も上がっており、慎重な判断が求められている。
 
 そのため、ビデオを見る審判にもトレーニングは必要であり、人材整備という点においても課題は多い。改善点はまだまだあるが、各国で行なわれる実験を経てロシア・ワールドカップでの採用は実現するだろうか。
【関連記事】
【現役主審に問う|西村雄一×岩政大樹 #1】判定を間違えたら審判はどうする?「死ね」発言騒動がひとつの契機に
【コンフェデ杯】ポルトガル、C・ロナウドの活躍も実らず…ビデオ判定にも泣かされてドロー
【U-20】同点ゴールの小川は「ビデオ判定」に感謝「VARがうまく活動してくれました」
【セルジオ越後】ビデオ判定の導入は主審のレベル低下につながりかねない
ジダン監督も「ビデオ判定」に否定的。長旅、時差ボケで調整に苦しむも「モチベーションは良かった」

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 王国の誇りを胸に
    4月10日発売
    サッカー王国復活へ
    清水エスパルス
    3年ぶりのJ1で異彩を放つ
    オレンジ戦士たちの真髄
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 特別企画
    5月1日発売
    プレミアリーグ
    スター★100人物語
    絆、ルーツ、感動秘話など
    百人百通りのドラマがここに!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ