数少ない朗報は右SBファンフランの復帰。

出場停止/A・マドリー=なし R・マドリー=なし
故障者/A・マドリー=ヴルサリコ(DF) R・マドリー=カルバハル(DF)、ベイル(FW)

鍵を握るのは両エースの出来。絶好調のC・ロナウド(右)に対し、グリエーズマン(左)は直近の公式戦4試合で無得点と精彩を欠いている。(C)Getty Images
チャンピオンズ・リーグ/準決勝セカンドレグ
5月10日(火)/20:45(日本時間27:45)/ビセンテ・カルデロン
アトレティコ・マドリー×レアル・マドリー
主審:ジュネイト・チャクル(トルコ)
【注目ポイント/アトレティコ・マドリー】
●グリエーズマンとカラスコの出来
●ファンフランの復帰で右サイドの攻撃は機能するか
【注目ポイント/レアル・マドリー】
●充実一途のC・ロナウド
●S・ラモスらを擁する守備陣のパフォーマンス
【試合展望】
苦境に立たされているのが、第1レグで0-3の惨敗を喫したアトレティコ・マドリーだ。ディエゴ・シメオネ監督が「不可能に挑戦するようなもの」と語ったとおり、最低でも4ゴール以上が必要な第2レグでの勝利は極めて難易度の高いミッションだ。
アトレティコは堅固な守備を武器に勝ち上がってきたチームであり、突出した攻撃力は備えていない。CLでの1試合平均の得点率は1.18で、4ゴール以上を挙げるのは至難の業。第1レグと同様、得点源アントワーヌ・グリエーズマンや崩しに切り札ヤニック・カラスコを封じられるようだと、厳しい展開を強いられるだろう。
数少ない朗報は、右SBファンフランの復帰。4月18日のレスター戦(CL準々決勝第2レグ)で太腿を負傷して以来1か月ほど戦列を離れていたが、ここにきて全体練習への合流を果たした。万全の状態とは言えないものの、第1レグで機能不全に陥った右サイドの攻撃は間違いなく改善されるはずだ。
対するR・マドリーにこれといった死角は見当たらない。故障で欠場が濃厚なガレス・ベイルとダニエル・カルバハルの不在はマイナス材料とはいえ、3点のアドバンテージを考えれば致命傷にはならないだろう。
なにより頼もしいのは、クリスチアーノ・ロナウドの充実ぶりだ。バイエルンとの準々決勝では2戦合計で5ゴールを奪い、先日の準決勝第1レグでもハットトリックを達成。まさに千両役者と呼ぶにふさわしいハイパフォーマンスを見せている。
ジネディーヌ・ジダン監督は、この絶対エースに対して4月に入ってからはアウェー戦に帯同させないという温存策をとっている。その効果もあり、コンディションは上々だ。
セルヒオ・ラモスやマルセロといった百戦錬磨のDFが君臨する守備陣にも、大きな不安はない。筋肉系の故障で5月6日のグラナダ戦(リーガ・エスパニョーラ36節)を欠場したラファエル・ヴァランヌも、この一戦には間に合う見込みだ。よほどのアクシデントが起きない限り、大崩れは考えにくい。
来シーズンからの新スタジアムへの移転が決定済みで、ビセンテ・カルデロンでの“マドリード・ダービー”はこの一戦が最後になる。記念すべきゲームで凱歌をあげるのは、はたしてどちらか――。
文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
5月10日(火)/20:45(日本時間27:45)/ビセンテ・カルデロン
アトレティコ・マドリー×レアル・マドリー
主審:ジュネイト・チャクル(トルコ)
【注目ポイント/アトレティコ・マドリー】
●グリエーズマンとカラスコの出来
●ファンフランの復帰で右サイドの攻撃は機能するか
【注目ポイント/レアル・マドリー】
●充実一途のC・ロナウド
●S・ラモスらを擁する守備陣のパフォーマンス
【試合展望】
苦境に立たされているのが、第1レグで0-3の惨敗を喫したアトレティコ・マドリーだ。ディエゴ・シメオネ監督が「不可能に挑戦するようなもの」と語ったとおり、最低でも4ゴール以上が必要な第2レグでの勝利は極めて難易度の高いミッションだ。
アトレティコは堅固な守備を武器に勝ち上がってきたチームであり、突出した攻撃力は備えていない。CLでの1試合平均の得点率は1.18で、4ゴール以上を挙げるのは至難の業。第1レグと同様、得点源アントワーヌ・グリエーズマンや崩しに切り札ヤニック・カラスコを封じられるようだと、厳しい展開を強いられるだろう。
数少ない朗報は、右SBファンフランの復帰。4月18日のレスター戦(CL準々決勝第2レグ)で太腿を負傷して以来1か月ほど戦列を離れていたが、ここにきて全体練習への合流を果たした。万全の状態とは言えないものの、第1レグで機能不全に陥った右サイドの攻撃は間違いなく改善されるはずだ。
対するR・マドリーにこれといった死角は見当たらない。故障で欠場が濃厚なガレス・ベイルとダニエル・カルバハルの不在はマイナス材料とはいえ、3点のアドバンテージを考えれば致命傷にはならないだろう。
なにより頼もしいのは、クリスチアーノ・ロナウドの充実ぶりだ。バイエルンとの準々決勝では2戦合計で5ゴールを奪い、先日の準決勝第1レグでもハットトリックを達成。まさに千両役者と呼ぶにふさわしいハイパフォーマンスを見せている。
ジネディーヌ・ジダン監督は、この絶対エースに対して4月に入ってからはアウェー戦に帯同させないという温存策をとっている。その効果もあり、コンディションは上々だ。
セルヒオ・ラモスやマルセロといった百戦錬磨のDFが君臨する守備陣にも、大きな不安はない。筋肉系の故障で5月6日のグラナダ戦(リーガ・エスパニョーラ36節)を欠場したラファエル・ヴァランヌも、この一戦には間に合う見込みだ。よほどのアクシデントが起きない限り、大崩れは考えにくい。
来シーズンからの新スタジアムへの移転が決定済みで、ビセンテ・カルデロンでの“マドリード・ダービー”はこの一戦が最後になる。記念すべきゲームで凱歌をあげるのは、はたしてどちらか――。
文:ワールドサッカーダイジェスト編集部