• トップ
  • ニュース一覧
  • 【甲府】計算不能な新助っ人――エデル・リマに与えられた”特権”と、そのポテンシャルとは

【甲府】計算不能な新助っ人――エデル・リマに与えられた”特権”と、そのポテンシャルとは

カテゴリ:Jリーグ

大島和人

2017年04月04日

札幌戦の“鳥人的”なシュートは、『ダルシム』を思い出させた。

ルヴァン杯の広島戦からスタメンを勝ち取ったエデル・リマは、公式戦3試合連続の無失点に貢献している。(C)J.LEAGUE PHOTOS

画像を見る

 甲府は外国籍選手の補強に苦しんできたクラブだ。「ブラジル人ガチャ」などと揶揄される目まぐるしい出入りもしばらく続いていた。過去にはバレー、ダヴィのような『大当たり』も引いている。ただ近年のJ1残留はマルキーニョス・パラナのような「大きな期待はできないけれど計算できる」選手の活躍がひとつの支えになっていた。

 そんなクラブにやってきた、良い意味で計算不能なブラジル人がエデル・リマ。獲得前に現地で彼を視察した吉田達磨監督が「3バックの左もウイングバックもできる。ボランチもそつなくやってくれると思う」と評していた左利きのディフェンシブプレイヤーだ。
 
 ただ、試合に出るまでは「大丈夫だろうか?」という不安が強かった。まずJリーグ未経験の新戦力は、まったくフィットしないで終わることが多い。
 
 加えてエデル・リマのパーソナリティも掴みづらかった。キャプテンの山本英臣は「熱いモノを表に出す選手ではない。『どうなのかな?』という感じも正直あったりする」と彼のキャラクターを説明する。ブラジル人選手には陽気なタイプも多いが、彼は無表情で、いかつい風貌と相まってやや近寄り難い空気を漂わせていた。
 
 さらにエデル・リマは1月末のトレーニングマッチで負傷し、開幕時も別メニューだった。外国籍選手にとってチーム作りの最初の段階に加われないというのは大きな不安要素だ。
 
 しかし、彼は3月15日のルヴァンカップ広島戦(0-0)から復帰すると、3月18日のJ1・4節の大宮戦(1-0)、4月2日の5節・札幌戦(2-0)と左CBでフル出場。チームの連勝に貢献している。この3試合で甲府が喫した失点はゼロ。まだズレは残っているのだが、少なくとも「穴」にはなっていない。

 札幌戦の52分には、CKから甲府初ゴールも挙げた。利き足とは逆の右足ボレーは、肩か頭に近い高さのボールに飛び上がって合わせる“鳥人的”なシュート。格闘ゲームの『ストリートファイター』に登場するキャラクター『ダルシム』を思い出させるような足の伸びだった。

 記者が「空手のハイキックみたいなシュートだった」と話を振ると「カポエイラかな?」と返してきた。カポエイラとはブラジル固有の格闘技。ダンスの要素も取り込んだ独特の足技、アクロバチックな動きが特徴だ。エデル・リマはカポエイラも習ったことがあり、それを活かしたシュートだと振り返る。
【関連記事】
日本サッカーを彩る「美女サポーター」たちを一挙に紹介!
【鹿島】カシマスタジアムがゾンビに襲われる!? 5/3に参加者体験型イベント開催!
【磐田×清水│舞台裏】名波監督の英断。中村俊輔「右MF」起用がもたらした効果と課題
【J1採点&寸評】甲府×札幌|甲府が今季2勝目!セットプレーから追加点を挙げたCBをMOMに
【甲府】新エースに掛けられる思いやりと称賛の声。来日6年目、成熟したウイルソンの存在感

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 唯一無二の決定版!
    2月15日発売
    2024 J1&J2&J3
    選手名鑑
    60クラブを完全網羅!
    データ満載のNo.1名鑑
    詳細はこちら

  • 週刊サッカーダイジェスト いざW杯予選へ!
    3月8日発売
    元代表戦士、識者らと考える
    日本代表の現在地と未来
    2026年へのポイントは?
    J1&J2全クラブ戦力値チェックも
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 夏の移籍を先取り調査!
    3月21日発売
    大シャッフルの予感
    SUMMER TRANSFER
    夏の移籍丸わかり
    完全攻略本2024
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ