【名古屋】涙の降格で自らの責任を口にする闘莉王。「すべては自分の力不足だった」

カテゴリ:Jリーグ

本田健介(サッカーダイジェスト)

2016年11月03日

去就については「まだ何も考えていない」。

試合後にサポーターに挨拶をした闘莉王。目には光るものが。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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[J1第2ステージ17節]名古屋1-3湘南/11月3日/パロ瑞穂
 
 J2降格――。辛い現実を突きつけられた闘莉王は、試合後ベンチに座りながら呆然とピッチを見つめていた。
 
「何と言ったら良いかよく分からない。すべては自分の力不足だった。今はそれしか思っていません」
 
 今年8月に古巣に電撃復帰し、救世主としてチームを支えてきた男を最後に待ち受けていたのは残酷すぎる幕切れだった。
 
 試合後、絞り出すように心境をこう吐露した。
 
「期待に応えられなかったのは自分の実力のなさ。ここまで来られたのにも関わらず、最後に結果を残せなかったのは悔しい。自分のサッカー人生のいろんな良い出来事を今日の残留に代えても良かったくらいに考えていた。
 
(今日は)固さというか、終わった後は何とでも言えますが、この間の神戸戦から攻めに出るというのが良いほうに向かなかった。今日の3失点目は自分のミスが絡んだけど、あんなに見事なにスーパーゴールを決められると展開が難しくなる」
 
 自らを責め、降格の責任を背負おうとする姿は痛々しいほどだった。しかし、闘莉王が戻ってこなければ、もっと早くに降格が決まっていたかもしれない。ボスコ・ジュロヴスキー監督の就任も大きかったが、18戦未勝利だったチームの雰囲気を変え、勢いを与えたのはこの男の功績だ。それはサポーターも深く理解している。
 
 彼らの声を聞き、闘莉王も「サポーターの声は凄かった。みんな嫌な思いをしながら、自分を応援してくれた。いろんなことを捨てでも帰ってきて良かったなと思えた瞬間だった」と語る。
 
 今後の去就については「まだ何も考えてないです。この7試合にすべて人生を懸けてきたわけですから、まだ自分のなかで整理がつかない」と話す。
 
 サポーターに挨拶をする際には目に光るものがあった。代えの利かない背番号4はどんな道を選択するのか。
 
「もう一度、強い名古屋グランパスを作るためには関わっているすべての人たちがお互いに手をつなぎながら、前に進むことが大事」
 
 その願いがどのような形で叶うのか注目したい。
 
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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