イタリアはアントニオ・コンテからジャンピエロ・ヴェントゥーラ、スペインはビセンテ・デル・ボスケからジュレン・ロペテギと、ともにEURO2016終了後に監督交代を決断。新たなサイクルをスタートさせている。
とはいえイタリアは、ヴェントゥーラの戦術的志向がコンテと似通っていることもあって、3-5-2のシステムも連携重視のプレーコンセプトも基本的には踏襲。将来を見据えてGKジャンルイジ・ドンナルンマ(ミラン)、DFアレッシオ・ロマニョーリ(ミラン)、FWアンドレア・ベロッティ(トリノ)などの若手を加えた以外は、メンバーもEURO2016から大きくは変わっていない。
軸となるのは、守備陣がジャンルイジ・ブッフォンやレオナルド・ボヌッチなどのユベントス勢、中盤がアントニオ・カンドレーバと怪我の癒えたマルコ・ヴェッラッティ。前線もEUROで2トップを張ったグラツィアーノ・ペッレとエデルが軸だ。
一方のスペインは、かつて4年間に渡ってU-19、U-20、U-21の代表チームを率いたロペテギが、当時の教え子であるダビド・デ・ヘア(マンチェスター・U)、チアゴ・アルカンタラ(バイエルン)、セルジ・ロベルト(バルセロナ)などを重用する構え。また、EURO2016は選外だったジエゴ・コスタ(チェルシー)を復帰させる一方、長く主将を務めたイケル・カシージャス(ポルト)を外すなど、さっそく独自色を出している。
戦術的にはデル・ボスケ時代の「ティキ・タカ」一辺倒から、ポゼッションとカウンターを融合したよりモダンなスタイルへの移行を模索する。
9月の予選1節は、イタリアがイスラエルに3-1、スペインがリヒテンシュタインに8-0で勝利。両者とも連勝を狙う10月の一戦は、EURO2016の時のようにイタリアが攻守でスペインを圧倒するのか、はたまたスペインが攻撃力を押し出してイタリアを押し込むのか。予想が難しいところだが、いずれにしてもハイレベルな一戦になること間違いなしだ。
注目のイタリア対スペインは、日本時間の10月7日早朝3:35にキックオフされる。
