「気まぐれを許されるほど良いプレーをしていない」マドリーを揺るがす“ヴィニシウス問題” ファンも我慢の限界で爆発、OBのクロースも警鐘「チーム全体の不利益になっている」【現地発】
カテゴリ:連載・コラム
2026年01月17日
「看過できないレベルに達している」
それは今シーズン、サンティアゴ・ベルナベウで行われたレアル・マドリー対バレンシアの一戦でのことだった。ヴィニシウスがドリブルかパス、何らかのプレーに失敗した瞬間だ。私の隣に座り、礼儀正しく議論を交わしていたファンが、突如として怒りに顔を歪め、理性を失って私に向かって叫んだ。「ミニシウス(Minicius)!」と。その恐ろしい言葉の響きに、私は言葉を失った。
なぜそんな言葉が飛び出したのか、私には分からない。怒りは時に、人を地獄のような場所へと連れ去る。言葉遊びとは剃刀のようなものだ。正しく使えば完璧な道具となるが、誤れば自らの頸動脈を切り裂いてしまう。そのファンが言い放った『ミニ(小さい)+(ヴィニ)シウス!』という鮮やかな揶揄は、奇妙な結果をもたらした。ヴィニシウスの心を切り裂くと同時に、傍らにいた私をも、そのあまりの切れ味に震え上がらせたのだ。
私はその感覚を心に留めた。メディアの扇動的な言説に影響され、ヴィニシウスに反感を抱く層がすでに存在していることは知っていた。その理由は、アンチ・マドリーの立場からくるものや、直接的な人種差別まで様々だ。しかし、その反発は次第に膨らみ、ついに2025年最後の試合となったセビージャ戦(2-0)で爆発した。ファンの大多数はほとんどのケースで寛容だが、すべてを、永遠に許し続けるわけではないのだ。
なぜそんな言葉が飛び出したのか、私には分からない。怒りは時に、人を地獄のような場所へと連れ去る。言葉遊びとは剃刀のようなものだ。正しく使えば完璧な道具となるが、誤れば自らの頸動脈を切り裂いてしまう。そのファンが言い放った『ミニ(小さい)+(ヴィニ)シウス!』という鮮やかな揶揄は、奇妙な結果をもたらした。ヴィニシウスの心を切り裂くと同時に、傍らにいた私をも、そのあまりの切れ味に震え上がらせたのだ。
私はその感覚を心に留めた。メディアの扇動的な言説に影響され、ヴィニシウスに反感を抱く層がすでに存在していることは知っていた。その理由は、アンチ・マドリーの立場からくるものや、直接的な人種差別まで様々だ。しかし、その反発は次第に膨らみ、ついに2025年最後の試合となったセビージャ戦(2-0)で爆発した。ファンの大多数はほとんどのケースで寛容だが、すべてを、永遠に許し続けるわけではないのだ。
かつてバロテッリが「狂気」を許されるほど優秀ではなかったように、2週間に一度、ホームの観衆の前に立つたびに火種を撒き散らすヴィニシウスの振る舞いも、看過できないレベルに達している。彼の最高の資質が、この一年半もの間、精神的な足枷に縛られたままであるなら、なおさらだ。今のヴィニシウスは、その気まぐれを許されるほど良いプレーをしているわけではない。
フットボールは残酷だ。そして幸いなことに、不公平である。ピッチの外には偽りの正義が溢れているが、現実はシンプルだ。自らのプレーが決定的なものである限り、ピッチの中心で監督という最高権威に反抗することも、SNSのプロフィール写真をマドリーのものからブラジル代表のものに変えてファンを挑発することも許されるだろう。
しかし、本来の能力の60%程度でプレーしている今のヴィニシウスが、ファンに対して、自身の無礼な態度や抗議、あるいは「プールへのダイブ」に対する不条理な擁護を求めることはできない。100%の輝きを放っている時であれば、圧倒的な実力が免罪符となり、周囲もその振る舞いを甘んじて受け入れ、あるいは擁護さえしただろう。だが、トニ・クロースでさえ「ヴィニシウスの振る舞いがチーム全体の不利益になっている」と警鐘を鳴らしているのだ。
フットボールは残酷だ。そして幸いなことに、不公平である。ピッチの外には偽りの正義が溢れているが、現実はシンプルだ。自らのプレーが決定的なものである限り、ピッチの中心で監督という最高権威に反抗することも、SNSのプロフィール写真をマドリーのものからブラジル代表のものに変えてファンを挑発することも許されるだろう。
しかし、本来の能力の60%程度でプレーしている今のヴィニシウスが、ファンに対して、自身の無礼な態度や抗議、あるいは「プールへのダイブ」に対する不条理な擁護を求めることはできない。100%の輝きを放っている時であれば、圧倒的な実力が免罪符となり、周囲もその振る舞いを甘んじて受け入れ、あるいは擁護さえしただろう。だが、トニ・クロースでさえ「ヴィニシウスの振る舞いがチーム全体の不利益になっている」と警鐘を鳴らしているのだ。
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