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サンダーランド、なぜ好調? しぶとく戦う集団に様変わり。ジャカは意気揚々「俺らはもっと敬意を持って評価されるべき」【現地発】

カテゴリ:ワールド

田嶋コウスケ

2026年01月07日

ホームゲームでは抜群の強さ、5勝5分けの無敗

昇格組のサンダーランドは現在プレミア8位。望外の成績と言えるだろう。(C)Getty Images

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 サンダーランドが好調だ。

 プレミアリーグでの順位は、シーズンの折り返し地点を過ぎた20節終了時で「8位」。昨季のチャンピオンシップ(イングランド2部)を4位で終え、プレーオフを勝ち抜き、「プレミア行きの最終切符」を手にした。当然プレミアリーグで大苦戦が予想されたわけだが、一時は4位につけるなど、ここまで大健闘を見せている。

 2部の昨季覇者リーズが現在16位、2位のバーンリーが降格圏の19位に沈んでいる現状を考えれば、一桁順位の8位は望外の成績と言えよう。

 なかでもホームゲームでは抜群の強さを誇る。10試合で5勝5分けの無敗。地元の宿敵ニューカッスルを1-0で下し、首位のアーセナルには2-2で引き分けた。情熱的なファンが集まるホームの「スタジアム・オブ・ライト」で勝点を積み重ねている。

 失点の少なさも際立つ。失点数「19」は、アーセナルとマンチェスター・シティに次いでリーグ3番目の少なさだ。チェルシー(22失点)やリバプール(28失点)よりも少なく、プレミアリーグ公式サイトは「相手のシュートを抑えており、期待失点(xGA)も低い」と称賛している。

 振り返ると、サンダーランドは地獄を見てきた。

 2017年にプレミアリーグから降格して以降、低迷が続き、2部リーグ1年目の17−18シーズンは最下位の24位でフィニッシュ。当時オーナーのエリス・ショート氏による「事実上の経営撤退」が大きく響き、そこから4シーズンを3部リーグで過ごした。

 しかし2021年に大きな転機を迎える。きっかけは、若き大富豪の買収。当時23歳でクラブを買い取り、会長に就任したのがフランス出身のキリル・ルイ=ドレフュス氏だ。巨大資産家一族の出身(※父親は元アディダスCEO)で、世界各地でビジネス経験を積んでいたこの青年は、大胆な投資でチームを強化。野心的なプロジェクトを進めてきた。
 
 そして2024-25シーズンに劇的に成長し、9年ぶりにプレミアリーグへ復帰。長年の低迷から抜け出し、復活を遂げた物語は「近年のサッカーでは稀な再生ドラマ」(英紙タイムズ)と評価されている。

 そんな強気な姿勢は昨夏の移籍市場でも続き、総勢13名もの新戦力を迎えた。

 元アーセナルのスイス代表MFグラニト・ジャカ(←レバークーゼン)を筆頭に、鉄壁の守備を見せているパラグアイ代表DFオマル・アルデレテ(←ヘタフェ)やフランス人DFノルディ・ムキエレ(←パリSG)、その後方でゴールマウスを守るオランダ人GKロビン・ルーフス(←NEC)。オランダ代表のCFブライアン・ブロビー(←アヤックス)、トップ下のフランス人MFエンゾ・ル・フェ(←ローマ)ら、主力の多くが新加入組である。

 こうした突然の大型補強は、組織力の低下からチーム崩壊につながるケースは少なくない。だが、フランス人のレジス・ル・ブリ監督が絶妙な手綱さばきを見せている。

 基本布陣は4-2-3-1。だが対戦相手に応じて3バックシステムも併用するように、形にこだわるのではなく、局面ごとの役割を明確にすることを重視している。ビルドアップでは中盤に安定した配置を作り、無理な縦パスを避けながら試合のリズムを管理。守備では前から闇雲に追い回さず、中央を締めてサイドに誘導する現実的な守り方を徹底している。

 守備は、強固で堅実。ただ“無理をしないが、臆病でもない”。この結果、サンダーランドはしぶとく戦う集団に様変わりした。
 
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