高いサッカーIQを感じさせる好判断
プレミアリーグ第10節のブライトン対リーズ戦で、三笘薫と田中碧の幼馴染対決は実現しなかった。
リーズの田中は4-3-3左インサイドMFで先発したものの、ブライトンの三笘は左足首の怪我が治らず欠場。鷺沼小学校の出身同士の対決として注目を集めたが、2人がプレミアリーグのピッチに同時に立つことはなかった。
だが常日頃から連絡を取り合う2人は試合後、スタジアム内の廊下で30分強にわたって談笑した。記者のいるミックスゾーンからは様子が見えない場所にいたが、廊下の入室が認められていたテレビカメラマンやクラブ公式サイトのスタッフが、仲睦まじく語り合う2人の様子をカメラに収めていた。時折、彼らの笑い声や話し声がミックスゾーンまで聞こえてくるほど、2人の会話は熱を帯びていた。
なお欠場の三笘に加え、0-3で完敗したリーズの田中も取材に応じなかった。彼らが何を話していたのか、どんな思いを胸にこの試合を迎えていたのかを聞けなかったのは、記者として残念でならない。
そんなミックスゾーンでひときわ上機嫌だったのは、ブライトンのフランス人FWジョルジニオ・リュテール。2024年までリーズに在籍した23歳にとって、今回の試合は古巣との対戦だった。公式記録では得点、アシストがつかなかったものの、2つのゴールに絡み、さらに旧チームメイトたちとの再会に嬉しさを隠しきれない様子だった。
リュテールは記者団に対し「リーズとの対戦は少し変な感じだった。自軍のゴールも祝わなかった」とコメント。試合後にリーズサポーターから拍手で迎えられるなど、特別な一戦になったようだ。
リーズの田中は4-3-3左インサイドMFで先発したものの、ブライトンの三笘は左足首の怪我が治らず欠場。鷺沼小学校の出身同士の対決として注目を集めたが、2人がプレミアリーグのピッチに同時に立つことはなかった。
だが常日頃から連絡を取り合う2人は試合後、スタジアム内の廊下で30分強にわたって談笑した。記者のいるミックスゾーンからは様子が見えない場所にいたが、廊下の入室が認められていたテレビカメラマンやクラブ公式サイトのスタッフが、仲睦まじく語り合う2人の様子をカメラに収めていた。時折、彼らの笑い声や話し声がミックスゾーンまで聞こえてくるほど、2人の会話は熱を帯びていた。
なお欠場の三笘に加え、0-3で完敗したリーズの田中も取材に応じなかった。彼らが何を話していたのか、どんな思いを胸にこの試合を迎えていたのかを聞けなかったのは、記者として残念でならない。
そんなミックスゾーンでひときわ上機嫌だったのは、ブライトンのフランス人FWジョルジニオ・リュテール。2024年までリーズに在籍した23歳にとって、今回の試合は古巣との対戦だった。公式記録では得点、アシストがつかなかったものの、2つのゴールに絡み、さらに旧チームメイトたちとの再会に嬉しさを隠しきれない様子だった。
リュテールは記者団に対し「リーズとの対戦は少し変な感じだった。自軍のゴールも祝わなかった」とコメント。試合後にリーズサポーターから拍手で迎えられるなど、特別な一戦になったようだ。
田中は61分までプレーした。地元紙『ヨークシャー・イブニング・ポスト』でクラブ番を務めるグレアム・スミス記者は、日本代表MFについて次のように話した。
「田中の出来は悪くなかったと思う。ただ攻撃面でもっと積極的にプレーしてほしい。ポジションはインサイドのミッドフィルダー。もっとゴールに絡まなければならない。チームとしても中盤の選手が得点に関与する動きが必要だ。その点で、田中のプレーは少し物足りなかった」
この日の田中は、攻守のバランスを取りながら献身的に動いた。ポジションを流動的に変えながら味方からボールを引き出し、守備では全力で走って劣勢のチームを支えた。
特に前半、田中の機転の効いたプレーが目を引いた。
試合序盤からブライトンが攻勢。前線から積極的にプレスをかけるブライトンに対し、リーズの選手たちは相手の圧力に対応するので精一杯だった。実際、ボールを繋げようとしても、目の前にいるマーカーの寄せに苦しみ、何度かボールをロストしていた。
状況を察したのか、田中は自身の位置取りをインサイドMFから中盤の底に移した。17分頃のことである。サムライ戦士が位置取りを下げることで、陣形は4-3-3から4-2-3-1に変形。プレスのかかりにくい場所まで下がった田中が、フリーでボールを受けるようになった。チームとしてはパスコースが増え、ボール回しがスムーズになった。
結果として、リーズはボールを前に運べるように。さっそくチャンスを作り出し、田中を経由して右サイドバックのジェイデン・ボーグルがクロスボール──この試合で初めてチャンスらしいチャンスを生み出した。高いサッカーIQを感じさせる、田中の好判断だった。
「田中の出来は悪くなかったと思う。ただ攻撃面でもっと積極的にプレーしてほしい。ポジションはインサイドのミッドフィルダー。もっとゴールに絡まなければならない。チームとしても中盤の選手が得点に関与する動きが必要だ。その点で、田中のプレーは少し物足りなかった」
この日の田中は、攻守のバランスを取りながら献身的に動いた。ポジションを流動的に変えながら味方からボールを引き出し、守備では全力で走って劣勢のチームを支えた。
特に前半、田中の機転の効いたプレーが目を引いた。
試合序盤からブライトンが攻勢。前線から積極的にプレスをかけるブライトンに対し、リーズの選手たちは相手の圧力に対応するので精一杯だった。実際、ボールを繋げようとしても、目の前にいるマーカーの寄せに苦しみ、何度かボールをロストしていた。
状況を察したのか、田中は自身の位置取りをインサイドMFから中盤の底に移した。17分頃のことである。サムライ戦士が位置取りを下げることで、陣形は4-3-3から4-2-3-1に変形。プレスのかかりにくい場所まで下がった田中が、フリーでボールを受けるようになった。チームとしてはパスコースが増え、ボール回しがスムーズになった。
結果として、リーズはボールを前に運べるように。さっそくチャンスを作り出し、田中を経由して右サイドバックのジェイデン・ボーグルがクロスボール──この試合で初めてチャンスらしいチャンスを生み出した。高いサッカーIQを感じさせる、田中の好判断だった。



















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