「コツ? 言語化するとパッとしないかな」開幕3戦4発の上田綺世が明かす“絶好調のワケ”。ファン・ペルシ監督も「エリア内の動きがとびきり良いんだ」とベタ褒め【現地発】
カテゴリ:日本代表
2025年09月01日
「背負い方とかタイミングとか、僕なりの形づくりがようやくフィットしてきた」
今週の欧州日本人選手のゴールラッシュは南野拓実(モナコ)のダイビングヘッドで締めくくられた。私もスタジアムで伊東純也(ヘンク)、板倉滉(アヤックス)、上田綺世(フェイエノールト)の素晴らしいゴールを堪能したが、「渡辺剛も完封という、目に見える結果を残したんだぞ」ということを強調しておきたい。
8月31日に行なわれたスパルタ戦後、フェイエノールトのロビン・ファン・ペルシ監督は「この1週間、いかにトビアス・ラウリツェンを抑えるかの準備をし、それがうまくいった。特に渡辺剛は見事な守備を披露した」と褒め称えた。196センチの長身ストライカーはオランダリーグ屈指の空中戦の強さから「トビアス・エアライン」の異名を持つ。そんな相手に渡辺は空中戦で10勝3敗(注:筆者手集計のため誤差あり)と完勝した。
9月の日本代表・アメリカ遠征(メキシコ、アメリカとの2連戦)では怪我人が多いというチーム事情もあり、渡辺にとって正位置チャレンジの機会になるのではないだろうか。また、永遠のライバル、アヤックスのセンターバックが共にピッチに立って日本の守備を固めることになったら、オランダでも話題になるはずだ。
スパルタ戦で上田は2ゴールを決めた。48分の1点目はDFを背負いながらMFバレンテのパスを受け、ターンして抜け出してからGKとの1対1を右隅に決めた。欧州の大男相手に、ゴール前の狭いスペースで巧みに反転してシュートに持ち込んだ、痺れるようなこの動き。DFを支点に活用するとか、なにかコツはあるのだろうか?
「あるけれど、言語化するとパッとしないかなと思う。自分の得意な間に持っていくというか。しっかり(DFを)背負って、確実に自分の足下で(パスを)受ける――というのをフェイエノールトに入ってから2年間やってきたのが形になったと思います。背負い方とかタイミングとか、僕なりの形づくりがようやくフィットしてきて、それがようやく(ゴールという)数字になっていると思います」
8月31日に行なわれたスパルタ戦後、フェイエノールトのロビン・ファン・ペルシ監督は「この1週間、いかにトビアス・ラウリツェンを抑えるかの準備をし、それがうまくいった。特に渡辺剛は見事な守備を披露した」と褒め称えた。196センチの長身ストライカーはオランダリーグ屈指の空中戦の強さから「トビアス・エアライン」の異名を持つ。そんな相手に渡辺は空中戦で10勝3敗(注:筆者手集計のため誤差あり)と完勝した。
9月の日本代表・アメリカ遠征(メキシコ、アメリカとの2連戦)では怪我人が多いというチーム事情もあり、渡辺にとって正位置チャレンジの機会になるのではないだろうか。また、永遠のライバル、アヤックスのセンターバックが共にピッチに立って日本の守備を固めることになったら、オランダでも話題になるはずだ。
スパルタ戦で上田は2ゴールを決めた。48分の1点目はDFを背負いながらMFバレンテのパスを受け、ターンして抜け出してからGKとの1対1を右隅に決めた。欧州の大男相手に、ゴール前の狭いスペースで巧みに反転してシュートに持ち込んだ、痺れるようなこの動き。DFを支点に活用するとか、なにかコツはあるのだろうか?
「あるけれど、言語化するとパッとしないかなと思う。自分の得意な間に持っていくというか。しっかり(DFを)背負って、確実に自分の足下で(パスを)受ける――というのをフェイエノールトに入ってから2年間やってきたのが形になったと思います。背負い方とかタイミングとか、僕なりの形づくりがようやくフィットしてきて、それがようやく(ゴールという)数字になっていると思います」
アルネ・スロット(現リバプール監督)が率いたフェイエノールトは今以上にチームの完成度が高く、特にオランダ国内ではポゼッションで試合を支配し切っていた。ストライカーにはDFを背負ったポストプレーで、確実に味方を前向きにプレーさせることが要求される。これまで2トップに慣れ親しみ、しかも相手の背後を突くフリーランニングを得意にしてきた上田にとって、スロット監督の要求に応えることは「上田綺世2.0」へ進化するチャレンジであった。
試行錯誤しながら1年目を過ごし、ブライアン・プリスケ(現スパルタ・プラハ)政権に変わった2年目の秋頃にプレーの質とゴールという結果が付き始めたとき、上田は怪我で戦列離脱を余儀なくされ、その後持ち直すもブレイクし切れなかった。それでもオランダ3年目を迎えた今、上田はフェイエノールトで違いを見せつけている――。スパルタ戦の1ゴール目にはこうしたことが詰まっていた。
試行錯誤しながら1年目を過ごし、ブライアン・プリスケ(現スパルタ・プラハ)政権に変わった2年目の秋頃にプレーの質とゴールという結果が付き始めたとき、上田は怪我で戦列離脱を余儀なくされ、その後持ち直すもブレイクし切れなかった。それでもオランダ3年目を迎えた今、上田はフェイエノールトで違いを見せつけている――。スパルタ戦の1ゴール目にはこうしたことが詰まっていた。