苦しい時こそ、経験豊富な選手の力が必要になる
34歳の輝きが増している。
直近5試合で0勝2分け3敗と白星がなく、17位に低迷する湘南ベルマーレ。FW福田翔生やDF畑大雅が海外移籍へ、DF鈴木淳之介の負傷離脱といった状況のなか、ひとりのベテランがチームの希望となっている。
ルヴァンカップ・プレーオフラウンドのジュビロ磐田との2試合(合計スコア2-1で勝利)、J1第20節のFC町田ゼルビア戦(1-2)、21節の横浜F・マリノス戦(1-1)でいずれもスタメンに名を連ねたのが、今季は開幕から途中出場が続いていた茨田陽生だ。
シーズン前半戦の19試合のうち、15試合で出番を得るも、先発はわずか1度のみ。大半がベンチスタートで、途中から出場したゲームでは今ひとつ存在感を示せていなかった印象だった。
そんななか、先発機会が巡ってきたルヴァンカップの磐田との2試合では、いずれもフル出場。正確なパスと味方を助けるポジショニングでチームのプライムラウンド進出に貢献した。町田戦と横浜戦では白星こそ掴めなかったが、茨田個人としては及第点以上のパフォーマンスだった。
【画像】サポーターが創り出す圧巻の光景で選手を後押し!Jリーグコレオグラフィー特集!
直近5試合で0勝2分け3敗と白星がなく、17位に低迷する湘南ベルマーレ。FW福田翔生やDF畑大雅が海外移籍へ、DF鈴木淳之介の負傷離脱といった状況のなか、ひとりのベテランがチームの希望となっている。
ルヴァンカップ・プレーオフラウンドのジュビロ磐田との2試合(合計スコア2-1で勝利)、J1第20節のFC町田ゼルビア戦(1-2)、21節の横浜F・マリノス戦(1-1)でいずれもスタメンに名を連ねたのが、今季は開幕から途中出場が続いていた茨田陽生だ。
シーズン前半戦の19試合のうち、15試合で出番を得るも、先発はわずか1度のみ。大半がベンチスタートで、途中から出場したゲームでは今ひとつ存在感を示せていなかった印象だった。
そんななか、先発機会が巡ってきたルヴァンカップの磐田との2試合では、いずれもフル出場。正確なパスと味方を助けるポジショニングでチームのプライムラウンド進出に貢献した。町田戦と横浜戦では白星こそ掴めなかったが、茨田個人としては及第点以上のパフォーマンスだった。
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途中出場では本来の実力を発揮しきれず、スタメン起用では特筆すべき出来を見せる。この差はどこにあるのか。茨田はこう分析する。
「(先発起用が増えて)試合の雰囲気や流れを感じやすくなっています。僕自身、試合に出た時には最大限、できるプレーを発揮することを意識している。無理をしない、というと逃げ腰に聞こえるかもしれませんが、自分の武器をどれだけ出せるかが、やっぱり大切。僕で言えば、パスで攻撃のリズムを作り、間で受ける回数を増やしたいですし、そういったプレーは先発のほうが出しやすいです」
茨田の最大の武器は、正確なパスだ。チームメイトが口を揃えて「(茨田は)パスにメッセージを込められる」と絶賛するほどの技術で、攻撃のテンポをコントロールする。
また、茨田は自身の特長のひとつに「プレービジョン」を挙げる。鋭い戦術眼で的確なポジションを取り続け、攻撃時に味方をサポート。守備でも相手にとって嫌な立ち位置を意識する。
そういった茨田の技術は、スタメン起用でこそ発揮されるものなのだろう。本人も「途中出場だと、なんとなくでしか試合の流れを掴めない。一つひとつのプレーの積み重ねがあったうえで、パスの判断や球質、立ち位置を決めているので」と語る。やはり、自身のスタイル上、先発起用の方が輝けると感じているようだ。
もちろん、茨田は「途中からでもチームに貢献しなければいけない」と理解している。ただ、キャリアを通して頭脳派MFとして戦ってきた14番が最も特長を発揮しやすいのは、先発起用のはず。本人もスタメンが続いている現状に充実感を得ている。
「スタメンで出て、途中出場では見えづらい、試合の流れを掴みたい。今後、もっと攻撃面で違いを生みだせる面もあると思うので、そこを意識して、チームの勝利に貢献できるように頑張りたいです」
先述した福田や畑、鈴木淳をはじめ、鈴木章斗や平岡大陽ら、若手の躍動が目立つ今季の湘南。ただ、苦しい時こそ、経験豊富な選手の力が必要になるはずで、まさに今が“その時”だと言える。
茨田も湘南を救うための、後半戦のキーマンのひとりになるだろう。
取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)
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「(先発起用が増えて)試合の雰囲気や流れを感じやすくなっています。僕自身、試合に出た時には最大限、できるプレーを発揮することを意識している。無理をしない、というと逃げ腰に聞こえるかもしれませんが、自分の武器をどれだけ出せるかが、やっぱり大切。僕で言えば、パスで攻撃のリズムを作り、間で受ける回数を増やしたいですし、そういったプレーは先発のほうが出しやすいです」
茨田の最大の武器は、正確なパスだ。チームメイトが口を揃えて「(茨田は)パスにメッセージを込められる」と絶賛するほどの技術で、攻撃のテンポをコントロールする。
また、茨田は自身の特長のひとつに「プレービジョン」を挙げる。鋭い戦術眼で的確なポジションを取り続け、攻撃時に味方をサポート。守備でも相手にとって嫌な立ち位置を意識する。
そういった茨田の技術は、スタメン起用でこそ発揮されるものなのだろう。本人も「途中出場だと、なんとなくでしか試合の流れを掴めない。一つひとつのプレーの積み重ねがあったうえで、パスの判断や球質、立ち位置を決めているので」と語る。やはり、自身のスタイル上、先発起用の方が輝けると感じているようだ。
もちろん、茨田は「途中からでもチームに貢献しなければいけない」と理解している。ただ、キャリアを通して頭脳派MFとして戦ってきた14番が最も特長を発揮しやすいのは、先発起用のはず。本人もスタメンが続いている現状に充実感を得ている。
「スタメンで出て、途中出場では見えづらい、試合の流れを掴みたい。今後、もっと攻撃面で違いを生みだせる面もあると思うので、そこを意識して、チームの勝利に貢献できるように頑張りたいです」
先述した福田や畑、鈴木淳をはじめ、鈴木章斗や平岡大陽ら、若手の躍動が目立つ今季の湘南。ただ、苦しい時こそ、経験豊富な選手の力が必要になるはずで、まさに今が“その時”だと言える。
茨田も湘南を救うための、後半戦のキーマンのひとりになるだろう。
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