苦境のなかで若手の才能が開花するのが湘南の魅力
6月28日、湘南ベルマーレは、J1第22節で横浜F・マリノスとホームで対戦。41分に平岡大陽のゴールで先制するも、61分にエウベルのシュートで追いつかれ、1-1の引き分けに終わった。
「正直、これから難しくなっていくなと。チームは今後、色々な意味で動いていく。嬉しい反面、残った選手に対する責任は大きくなりますし、歯を食いしばってやっていかなければいけない」
試合後、デンマーク1部のブレンビーへの移籍が決まった福田翔生の退団について質問された湘南の山口智監督が口にした言葉だ。
今、湘南は窮地に立たされていると言える。福田を含め、主力の怪我や退団が相次いでいるからだ。
横浜FM戦では、これまで正守護神を務めてきた上福元直人が欠場。また、6月シリーズで日本代表に初招集されたCBの鈴木淳之介も負傷交代を余儀なくされた。鈴木淳の容態について指揮官は「捻挫だと聞いています。程度は分かりませんが、ちょっと酷そうです」と明かしている。
また、試合翌日に左ウイングバックの主軸である畑大雅の海外移籍を前提とする離脱が発表された。先述の福田や、負傷中のDF髙橋直也を含め、戦力ダウンは明らかだ。選手たちの海外挑戦は喜ばしい反面、チームの状況は芳しくない。
【動画】平岡大陽の見事なヘディング弾で先制!!
「正直、これから難しくなっていくなと。チームは今後、色々な意味で動いていく。嬉しい反面、残った選手に対する責任は大きくなりますし、歯を食いしばってやっていかなければいけない」
試合後、デンマーク1部のブレンビーへの移籍が決まった福田翔生の退団について質問された湘南の山口智監督が口にした言葉だ。
今、湘南は窮地に立たされていると言える。福田を含め、主力の怪我や退団が相次いでいるからだ。
横浜FM戦では、これまで正守護神を務めてきた上福元直人が欠場。また、6月シリーズで日本代表に初招集されたCBの鈴木淳之介も負傷交代を余儀なくされた。鈴木淳の容態について指揮官は「捻挫だと聞いています。程度は分かりませんが、ちょっと酷そうです」と明かしている。
また、試合翌日に左ウイングバックの主軸である畑大雅の海外移籍を前提とする離脱が発表された。先述の福田や、負傷中のDF髙橋直也を含め、戦力ダウンは明らかだ。選手たちの海外挑戦は喜ばしい反面、チームの状況は芳しくない。
【動画】平岡大陽の見事なヘディング弾で先制!!
苦しい時こそ注目したいのが、山口監督の手腕だ。
鈴木淳や福田のほか、すでに海外移籍を果たした町野修斗(現ホルシュタイン・キール)、大橋祐紀(現ブラックバーン)ら、数々のタレントを開花させた指揮官の下でなら、また新たな俊英が生まれるのではないかと期待できる。
実際、可能性を感じさせる選手は複数いる。福田が務めたFWでは、今季加入した小田裕太郎がコンディションを上げている。横浜FM戦で出番を得た根本凌も奮闘中で、出場機会こそ少ないが、チームきってのポテンシャルの持ち主である石井久継もメラメラと闘志を燃やしているはずだ。
左ウイングバックの畑の代役候補には、石橋瀬凪を推す。高卒ルーキーの19歳はルヴァンカップ・プレーオフラウンド1回戦のジュビロ磐田戦(2-0)と天皇杯2回戦の岐阜戦(2-0)で、いずれもフル出場。持ち前のドリブルで攻撃を彩った。
鈴木淳が担う3バックの左ストッパーには松村晟怜がいる。正確な左足を武器とする21歳は、同級生の鈴木淳、鈴木章の活躍から刺激を受けながら、着実に成長してきた。ここでまとまったプレータイムを得られれば、一気に飛躍する可能性がある。
また、上福元がすぐに復帰できるのか、長期離脱になるのかは明かされていないが、残った3人によるGKのポジション争いは横一線だ。横浜FM戦でJリーグデビューを果たした真田幸太、レノファ山口からの期限付き移籍で加わっている糸原紘史郎、3月に負った怪我からの復帰に努めている永井建成による熾烈なポジション争いは見逃せない。
補強が不要だとは言わないが、苦境のなかで若手の才能が開花するのが湘南の魅力でもある。成り上がるためにライバルとひとつのポジションを奪い合う厳しいプロの世界だからこそ、次のブレイク候補たちには主軸の離脱をチャンスと捉えて奮起してもらいたい。
取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)
【画像】編集部が厳選! ゲームを彩るJクラブのチアリーダーを一挙紹介!
【記事】湘南指揮官の慧眼と手腕。鈴木淳之介をなぜDFにコンバートしたのか。本誌担当記者に訊いてみた。育成の軸は“選手のスペシャリティを引き出す”
鈴木淳や福田のほか、すでに海外移籍を果たした町野修斗(現ホルシュタイン・キール)、大橋祐紀(現ブラックバーン)ら、数々のタレントを開花させた指揮官の下でなら、また新たな俊英が生まれるのではないかと期待できる。
実際、可能性を感じさせる選手は複数いる。福田が務めたFWでは、今季加入した小田裕太郎がコンディションを上げている。横浜FM戦で出番を得た根本凌も奮闘中で、出場機会こそ少ないが、チームきってのポテンシャルの持ち主である石井久継もメラメラと闘志を燃やしているはずだ。
左ウイングバックの畑の代役候補には、石橋瀬凪を推す。高卒ルーキーの19歳はルヴァンカップ・プレーオフラウンド1回戦のジュビロ磐田戦(2-0)と天皇杯2回戦の岐阜戦(2-0)で、いずれもフル出場。持ち前のドリブルで攻撃を彩った。
鈴木淳が担う3バックの左ストッパーには松村晟怜がいる。正確な左足を武器とする21歳は、同級生の鈴木淳、鈴木章の活躍から刺激を受けながら、着実に成長してきた。ここでまとまったプレータイムを得られれば、一気に飛躍する可能性がある。
また、上福元がすぐに復帰できるのか、長期離脱になるのかは明かされていないが、残った3人によるGKのポジション争いは横一線だ。横浜FM戦でJリーグデビューを果たした真田幸太、レノファ山口からの期限付き移籍で加わっている糸原紘史郎、3月に負った怪我からの復帰に努めている永井建成による熾烈なポジション争いは見逃せない。
補強が不要だとは言わないが、苦境のなかで若手の才能が開花するのが湘南の魅力でもある。成り上がるためにライバルとひとつのポジションを奪い合う厳しいプロの世界だからこそ、次のブレイク候補たちには主軸の離脱をチャンスと捉えて奮起してもらいたい。
取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)
【画像】編集部が厳選! ゲームを彩るJクラブのチアリーダーを一挙紹介!
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