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マドリー別格のレジェンドが“質素”に退団 Bチーム指揮官としてクラブの理念を若手に伝授し…【現地発コラム】

カテゴリ:連載・コラム

エル・パイス紙

2025年06月27日

マドリーとラウールは一体となった

マドリーBの監督を退任したラウール。(C)Getty Images

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 サンティアゴ・ベルナベウは、ルカ・モドリッチとカルロ・アンチェロッティをその功績に相応しい栄誉とともに見送るため、門をいっぱいに開いた。

 一方、ラウール・ゴンサレスのお別れは、至極質素なものだった。ラウールの功績は、741試合出場・323得点という数字だけでは説明できない。レアル・マドリーの伝説なのだ。

マドリーにはフットボール史を代表する幾人もの偉大な選手が次々と現れて活躍した。しかしその中でも、ラウールはマドリーそのものを代表しているという点で別格だった。控えめな形で去った今回の引き際もまた一つの教訓を残した。

 マドリーのスタイルを説明するのは、古い謎を解き明かすことと同じで、その理論的基盤を見つけるのは常に困難な作業だった。しかしラウールが現われ、彼とともに真髄がもたらされた。ラウールのプレーは、マドリディスモが目指すものを、純粋な本能で体現しているかのようだった。

 伝説を否定する人々の記憶を蘇らせよう。ラウールは、マドリーのアイデンティティを、ありとあらゆる形で表わしている。すべての偉大な選手がそうであるように、彼もまた天性のものを持っていた。しかしラウールの場合は、その資質を知性と競争心で貪欲に磨いていった。卓越した観察眼を駆使して、クラブの価値観を自らのフットボールと融合させ、マドリーとラウールは一体となった。

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 ラウールはカスティージャ(マドリーのBチーム)出身者特有のスポーツマンでもあった。頑強で、粘り強く、自己犠牲精神に富み、真剣で、現実的で、コンペティティブだった。汗を最後の一滴まで絞り出す能力を一杯の野心を込めてフットボールに捧げた。

 彼の出自もまた、その能力に強固なパーソナリティを付与した。ラウールはマドリードのマルコーニ地区で育った。時代も環境も、今以上に社会で生活していくためには賢くなることを求めた。フットボール選手の場合は、そのうえ勇敢でなければならなかった。

 ラウールは、ボールを持っている時も持っていない時も、持ち前の狡猾さを武器に優位な局面を作る名手だった。相手の弱点を見つけ、情熱を観客に伝染させ、自分の身体を限界まで追い込み、審判に耳打ちする。その驚異的な知性で試合の流れを自分の有利な方向へ導く姿は、感動的だった。
 
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